2025年12月5日(金)

チャイナ・ウォッチャーの視点

2025年9月2日

 中国では、9月3日に北京市で行われる「抗日戦争勝利80年」の記念行事や軍事パレードの準備が着々と進められており、緊張感が高まっている。ロシアのプーチン大統領や北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記らの出席が発表され、プーチン大統領と金正恩総書記の首脳会談も検討されている。

「抗日戦争勝利80年」へ、中国では盛り上がりを見せている(AP/アフロ)

 記念行事や軍事パレードが行われる北京市の天安門広場では、これまでに3回リハーサルが行われ、周辺地域ではすでに大規模な交通規制が敷かれている。博物館などの観光施設が軒並み一時閉鎖となるだけでなく、一部の病院までもが休診となる。北京市から離れた河北省の工場なども、大気汚染を回避するためという理由で操業を一時停止する見通しだ。

 国家の威信をかけて行われる軍事パレードは、2015年に行われた70年のパレードを大きく上回るスケールとなる見込みで、ロシア、北朝鮮のほか、カンボジア、ベトナム、インドネシア、マレーシア、ネパールなど、8月31日時点で26カ国の首脳が出席する予定となっている。

 パレードには1万人以上の兵士が参加するほか、新型の戦闘機や空母艦載機、弾道ミサイルなどが披露される。ここまでする政府の思惑はどこにあるのだろうか。


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