2025年12月5日(金)

新しい〝付加価値〟最前線

2025年11月11日

アイリスオーヤマ 自動かくはん式調理機 CHEF DRUM

型番:DAC-IB2
内容量:3L(調理容量、傾き1時)、4.5L (満水容量、傾き1時)
サイズ:W370×D279×H343mm
定格消費電力:900W
混ぜ機能:内鍋自体が回る。コンクリートミキサー方式
フタ:完全に取れる
アプリ:なし

 他のモデルと一番違うのは、そのルーツが民生用機ではなく業務用にあることだろう。業務用は、民生用と違い、目的のためには手段を選ばないというか、民生用に課せられる制約がないことが多い。

 CHEF DRUMのモデルになった調理機は、有名なチェーン店の中にある。チェーン店ということは、アルバイトでも同じ料理が出せることが条件。要するに中華鍋を振るなどの技を使わないということだ。

 それで作られたのがオートクッカーなのだが、業務用なので、元々鍋だからと言う考えをしない。

 そうして選ばれたのが「斜めにして回す」という、コンクリートミキサーと同じ攪拌法だ。他のモデルができない「揚げる」もできる。

 唐揚げも本格的なものだ。

 初めは、斜めというあまりのユニークさに、とっつき難くさを覚えるが、それに違和感を感じなくなってくると、ひしひしとその凄さを感じる。その位無駄がないのだ。だが、IoTなどが十分取り込まれていない。ノビシロは感じられるのだが、そのノビシロを使えるところまでは来ていない。できない調理法がないだけ、ちょっと残念でもある。

 また、加圧機能はなく、ベースは電気鍋となる。圧力鍋は突沸の関係で、水平設置しないと危険を伴う。簡単に全部盛りはできない。

 以上、今の時点で完成度の高いオートクッカーを紹介したが、まだまだノビシロのある分野だ。

 よく、この料理なら得意という一芸家電が流行することがあるが、一芸家電はやはり一芸。結構、短時間のうちに使われなくなることが多いが、オートクッカーは全く異なる。これ一台あれば、本当にいろいろな調理ができる。狭いキッチンエリアだが、これ以上家電を増やさずにすむ。

 レポートでは炒め系、唐揚げ系を中心に記載したが、オートクッカーは「ポテトサラダ」を作るのも得意。終了後鍋と攪拌羽を洗うだけでよく、いろいろな台所用具を使い後片付けが面倒ということもない。

 加えて言うと、最近の夏は酷暑であり、自炊をする気にもならないが、電気調理家電を使うと、室内温度の上げを抑えながら、自炊ができるし、また予約を上手く使えば、出来上がりを食べることもできる。

 万人に勧めたい、調理家電。調理家電を加える時は、検討に入れて欲しい。

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