2026年2月24日(火)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2026年2月24日

 この内、(2)についてはイランとして弾道ミサイルの完全廃棄は受け入れられないが、個数や射程距離については妥協の余地があろう。(3)主なイランの代理勢力であるハマスとヒズボラはイスラエルの攻撃で相当弱体化し、これについてもイランは妥協の余地がある。

 問題は(1)のウラン濃縮だ。イランは、「ウランの濃縮は核拡散防止条約(NPT)が認める主権国家の権利だ」と主張し、イラン国民の90%もウラン濃縮を支持しているので譲歩の余地はないだろう。

 だとすれば、トランプ大統領は、ウラン濃縮について何か譲歩する腹を決めたのではないかと推測される。一つの可能性は、イランも含めた域内各国のウラン濃縮をまとめて行う国際コンソーシアム案ではないか。

交渉はどう推移するか

 今回、イランが第三国の協議への参加を拒否したのは、交渉妥結にはイラン側も譲歩する必要があるので第三国の外相の前で面子を失うことを嫌ったためだろうが、さらにイランは、トランプ大統領がTACOだと考え、じっくり協議してより有利な条件を得ようと考えたのではないか。

 ここ数日、イランが米空母にドローンを接近させたこと等は、イランがトランプ大統領に圧力を加えようとしているのではないか。2月6日の第1回の協議は取り敢えず次回協議を約束して終わり、交渉はイランのペースで進んでいるようだ。しかし、イラン側が調子に乗りすぎると痛い目にあうだろう。

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