FOXニュース:習近平国家主席との会談後、台湾の人々はより安全だと感じるべきでしょうか、それともより不安を感じるべきでしょうか?
トランプ大統領:中立だ。
FOXニュース:(台湾)政策に何か変更はありましたか?
トランプ大統領:いいえ、何も変わっていない。誰かが独立へと向かい、その結果、我々が9500マイルも移動して戦争をしなければならないような事態は望まない。彼ら(台湾)には冷静になってほしい。中国にも冷静になってほしい。
FOXニュース:あなたは台湾への数十億ドル規模の武器売却を承認するかどうか検討中です。この件は進められるのでしょうか?
トランプ大統領:まだ承認していない。これから何が起こるか様子を見よう。承認するかもしれないし、しないかもしれない。我々は戦争を望んでいない。現状維持であれば、中国も受け入れるだろう。誰かが「アメリカが支持してくれるから、独立しよう」などと言うのは望まない。
FOXニュース:つまり、習近平国家主席は、あなたが台湾への武器売却をまだ承認していないことを喜んでいるのでしょうか?
トランプ大統領:私は現在、この件を保留にしている。それは中国次第です。率直に言って、これは我々にとって非常に良い交渉材料だ。膨大な量の武器で120億ドル(*注140億ドル)の価値がある。ご存知のように、実力の比較で見れば、中国は非常に強力な大国だ。あれ(台湾)はただの小さな島に過ぎない。考えてみてほしい。(中台の)距離はわずか59マイルです。一方、我々は9500マイル離れている。これは確かに少し厄介な問題なのだ。
変更させられた「ナラティブ」
これらのトランプ発言を読む限り、中台の緊張をもたらしているのは台湾に主な責任があり、台湾の独立派が騒動を起こしているためで、台湾への武器売却については米中間のディールに使い、その履行については留保している、というトランプ大統領の考え方や認識がわかる。
トランプ大統領は中国を離陸後、高市早苗首相と電話会談を行った。その中身は明らかになっていない。高市首相に対して、トランプ大統領が習近平国家主席の主張に沿った形で釘を刺した可能性もある。
台湾にとって衝撃的だったのは「今、あちら側(台湾)には独立を望んでいる人物がいる。これは非常に危険なことです。いったん独立してしまえば、ご存知の通り、彼らが独立を望むのは戦争を引き起こしたいからであり、しかも彼らはアメリカの後ろ盾があると思い込んでいるのです」と、民進党を名指しこそしないが、トラブルメーカーに認定していると暗示した発言があることだ。
国際社会の「ナラティブ」の戦いでは、誰がトラブルメーカーであるのかの認定は非常に重要である。これまで台湾は中国がトラブルメーカーであるとの国際宣伝に相当程度成功し、前バイデン政権も協力してきた。
しかし、今回トランプの認識は「問題は台湾にある」という中国の主張を受け入れた形になっている。
