2026年6月6日(土)

韓国軍機関紙『国防日報』で追う

2026年6月6日

 会議では、条件の充足を前提とする現行方式を維持しつつ目標年度を定める「並行方式」も提起された。核潜水艦という象徴と統制権回復を一体で打ち出したところに、今回の特徴がうかがえる。

創設80周年を迎え変革する陸軍士官学校

 安圭伯国防部長官は5月27日、開校80周年を迎えた陸軍士官学校(陸士)を訪れた。教官や生徒との懇談会で教育課程の刷新策に耳を傾け、AIと科学技術を基盤に未来戦を主導する精鋭将校の養成機関へ発展させる方針を示した。また学齢人口の減少を背景に進む3士官学校の統合も視野に、最高水準の教育機関への再生を掲げた。

 1946年に創設された陸士は、かつて権力への登竜門だった。軍事政権期には、全斗煥・盧泰愚ら11期生を中心とする秘密組織「ハナフェ」が軍と政治を握り、卒業生は国会議員や閣僚、機関長として社会の中枢を占めた。陸士の徽章は、立身出世の保証に近かったのだ。

 その意味合いは大きく変わっている。だが、意外にも入試人気は底堅く、2026年度の競争率は31.5対1と6年来の最高を記録し、24年末の非常戒厳の余波も受けていない。

 しかし、入口の堅調さとは裏腹に、内実は揺らぐ。入校後に自主退学する生徒が急増し、ある期では11人から77人へと7倍に膨らみ、任官者数は過去最低に落ち込んだ。

 将校の処遇が兵士との比較で見劣りし、社会的地位が下がったとの指摘が国会でも相次ぐ。選抜方式の異なる陸軍3士官学校に至っては競争率が1.6対1まで崩れ、養成体系の細りはより鮮明だ。

 加えてこの非常戒厳では、陸士出身の前国防長官や戒厳司令官を務めた陸軍参謀総長ら軍首脳が中核に関与し、その閉鎖的な派閥性は「ハナフェ」になぞらえられた。李在明政権が初の文民出身長官を起用し、政治的中立を強調するのも、その反省と無縁ではない。安長官が技術に立脚した将校像を前面に出すのは、こうした逆風のなかで陸士の存在意義を問い直す試みでもある。

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