マジャールの政党ティサは議会で3分の2の多数を有するので憲法の改正が可能であるが、マジャールは、オルバンに忠誠を誓うペーテル・ポルト憲法裁判所長官、会計検査院やメディア規制当局の指導部などの辞任を要求して来た。
例外は中央銀行総裁のミハーイ・バルガで、マジャールは中央銀行の独立性は「神聖」であるとして彼は続投させると約束している。
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EUとの〝復縁〟
5月12日にペーテル・マジャールの新政権が発足したが、彼がオルバンの遺産を清算しハンガリーの政治を作り直すことが出来るかに関心が持たれるところである。
5月29日、ブリュッセルでマジャールはEUのフォン・デア・ライエン委員長と会談したが、両者はオルバン政権時に腐敗と法の支配の問題との関連で凍結されていた164億ユーロのEUの支援資金の凍結解除で合意した。100億ユーロは復興基金(コロナ危機からの回復を目的とする支援資金)、64億ユーロは結束基金(通常予算による構造改革のための支援資金)にかかわるものである。
双方ともに早期に成果を必要としていた。従って、双方はハンガリーの改革の実行を待つことなく、改革の約束に基づき行動する必要があった。特に、復興基金の利用については、すべての要件を8月末の期限までに充たすことを求められており、双方は時間的に切迫した状況におかれていた。
それでも、慌ただしい交渉の結果、フォン・デア・ライエンは、腐敗の排除と法の支配の回復のための一連の改革に合意したことを公表出来た。その中には、ハンガリーがEUの欧州検察庁に参加すること(これによりEU資金の不正使用を防ぐことが出来る)、ハンガリーのIntegrity Authority(EU資金の使用状況の監視機関)を強化すること、政府調達手続きを不正防止の観点で改正することなどが含まれている。これらの改革の約束をもって、ハンガリーは「ページをめくりつつある」のだと彼女は言い、ハンガリーの改革路線がブレないことに確信を表明した。
