2026年6月26日(金)

冷泉彰彦の「ニッポンよ、大志を抱け」

2026年6月26日

進める経営戦略の転換

 スターバックスは経営戦略を転換、コスト高で採算の悪化している大都市の店舗を閉鎖する一方で、全く手の付いていなかった中西部の郊外に進出しつつある。もちろん、その州が認めるのなら、銃の誇示携行権も認めているし、とにかく昔のリベラルで高付加価値なスタバではなく、普通の、しかしながらコーヒーの風味は独特の魅力のあるカフェとして、新市場に進出しつつある。

 さらには、改めて音楽、映画、他のブランドとのコラボ、インスタやTikTokなどで「映える」マーケティングへの注力も進めている。こうした動きには、抹茶やジュース類などへの展開から、コーヒー中心のマーケティングに回帰するという改革も伴っている。

 長年のファンからは「カルチャーを失った」スターバックスは「単なるファストフードに成り下がった」という批判も出ているし、同じような意見は従業員の間にも根強いようだ。けれども、スターバックスは変わろうとしているのは間違いない。

 強いリベラルのカルチャーを持ったブランドから、中立的なブランドへの転換やメディア戦略、そしてインフレの象徴として攻撃されることの回避。現在のスターバックスは、こうした点に留意しながらアメリカ本国の市場を建て直そうとしている。

 今回の日本法人をめぐる資金調達は、そのような企業の方向転換に伴う追加投資を用意するというのが主目的であると考えられる。

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