2026年8月7日(金)

トランプ2.0

2026年8月7日

MAGAよりも熱い「2024年ハリス投票者」

 米中間選挙の勝敗を占う上で重要な要素は他にもある。それは、米有権者の投票意欲と投票に行く可能性である。エコノミストとユーガブの全国共同世論調査(2026年5月22~26日実施)の結果に基づいて説明しよう。

 同調査では、今秋の中間選挙における投票に対するモチベーションに関して、民主党支持者の75%が「非常にモチベーションが高い」と回答したのに対して、共和党支持者は64%で、民主党支持者が共和党支持者よりも11ポイント高かった(図表3)。MAGA(「米国を再び偉大にする」運動に賛同する人々)に限ってみると、78%が「非常にモチベーションが高い」と答え、民主党支持者を3ポイント上回った。

 しかし、MAGAのモチベーションをさらに超える有権者層がいる――2024年米大統領選挙でカマラ・ハリス候補(当時副大統領)に投票した「2024年ハリス投票者」である。彼らの83%が「非常にモチベーションが高い」と答えた。

 投票に行く可能性については、民主党支持者の76%、共和党支持者の67%が「必ず投票に行く」と回答し、民主党支持者が共和党支持者を約10ポイントリードした(図表4)。MAGAは80%で高い数字が出たが、「2024年ハリス投票者」は87%でMAGAを7ポイント上回った。このように、投票に行く可能性においても、「2024年ハリス投票者」が最も高い数字を示した。

 トランプはMAGAを集めた大規模集会や自身のSNS(交流サイト)を通じて、彼らに投票所に行くように促す運動(GOTV: Get Out The Vote)をするだろう。一方、民主党は、筆者の経験によれば、戸別訪問(canvassing)、電話による支持要請(phone banking)、SNSおよび電子メールを組み合わせたGOTVを展開すると予想される。つまるところ、地上戦と空中戦で選挙戦を優勢に進め、最終的に郵便投票と投票所での対面投票の投票率を高める――それが勝利につながるのだ。

 ただし、民主党は「リーダー不在」と「主流派対民主社会主義」の2つの要素が、今後どのように展開していくのかが勝敗を決める重要な要素になってくる。仮に民主党予備選挙で、民主社会主義の候補が勝利した場合、本選挙で主流派支持の有権者は、どのような投票行動をとるのか―投票に行かないのか―が、民主党の将来の明暗を分けることになるだろう。

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