沿岸警備隊は既にグアムやハワイに艦艇を配置しており、その中にはインド太平洋支援カッターと呼ばれるものも含まれている。シンガポールやフィリピンに艦艇を持つことは、沿岸警備隊を南シナ海の緊張地域により近い場所に置くことになる。
中国は海警局への投資を大幅に拡大しており、現在では、強力な火砲を備え長期間の海上活動が可能なより大型の艦艇(世界最長の警備艇を含む)を持っている。海警局は中国海軍との連携を深めているほか、「海上民兵」からの支援も受ける。
一方、沿岸警備隊は、老朽化した艦艇、予想より遅れている新しい艦艇の建造、そして人手不足といった課題に直面している。距離が長大な太平洋で活動を維持していくためには、同地域における基地の増設も必要になるとの指摘もある。
2001年9月11日の同時多発テロ事件後、沿岸警備隊の艦艇はイラク侵攻を支援するため中東へ派遣された。その後も同地域にとどまり、海上警備やインフラの防護にあたったほか、近年ではオマーン湾やアラビア海周辺で麻薬や武器の輸送を阻止する活動を行った。しかし、ミサイル防衛機能を備えていないこれらの艦艇は、今年に入って米国とイランの間の敵対関係がエスカレートするにともない、バーレーンからの撤収を余儀なくされることとなった。
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見えない小型艦の能力と動き
この記事は、米国の沿岸警備隊が過去20年以上の間バーレーンにあって中央軍とともに活動して来たExpeditionary Cutter Squadron(遠征カッター部隊)を太平洋軍の管轄区域である西太平洋に移動せしめたこと、それにともない6隻のカッターが移動したことを報じたものである。歴史的には、この部隊は03年に始まったイラク戦争の作戦を支援する目的でバーレーンに設けられたものである。
この部隊の西太平洋への移動の契機となったのは、この記事によれば、イラン戦争のエスカレーションが原因となり、バーレーンに部隊を置いておくことはイランの攻撃に対して無防備だと判断されたことにあるらしい。
契機はともかく、この部隊が西太平洋において有用な役割を果たし得る、特に南シナ海における中国の悪辣な行動を抑止し対処する上で有用な役割を果たし得る、との判断から、この部隊を西太平洋に移動せしめたのであれば、歓迎すべきことである。シンガポールとスービック湾を軸にこの部隊が活動するということであれば、その焦点は南シナ海ということになろう。
