2026年8月26日(水)

World Energy Watch

2026年8月26日

米経済と株式市場を支えるデータセンター投資

 米国経済を支える大きな柱は、データセンター関連の投資だ(米国株式市場を支える生成AI、加熱するデータセンターへの投資…乗り越えるべき壁とは?  Wedge ONLINE(ウェッジ・オンライン))。

 米国の国内総生産(GDP)の伸びには企業の設備投資も大きく寄与しているが、その投資の伸びを支えているのは、依然として情報処理設備機器、データセンター関連投資だ(図-1)。

 生成AI、データセンター関連株式は米国の株式市場にも大きな影響を与える。データセンターへの設備投資額が大きいアマゾン、グーグル(アルファベット)、半導体のエヌビディア、データセンターの非常用電源としても利用されるガスタービンを製造するGEベルノバの株価は過去2年間で、それぞれ2.1倍、1.5倍、1.7倍、5.2倍になった。同期間に1.4倍になったS&P500指数を上回っている。

 ただし、メタはAIへの投資が過大との批判もあり、この間株価はほとんど伸びていないので、AI投資すべてが株価上昇に寄与したわけではない。外部からの資金調達、上昇する金利、巨額投資の収益への懸念も浮上している。

 バブルとの声も出るほど、生成AI、データセンター関連への投資額は巨額であり、関連する企業の株価も総じて上昇した。

 しかし上がるのは株価だけではない。データセンターが電力供給量を増やし、電気料金の値上がりを引き起こし、これからさらに上昇させると指摘されている。

増えるデータセンターと上昇する電気料金

 米国の電力供給量は10年以上横ばいが続いたが、数年前から明らかな増加に転じた。昨年の供給量は史上最高の4兆4300億キロワット時(kWh)になった(図-2)。日本の4倍を超える。

 理由は、データセンターによる電力消費量だ。昨年の消費量は約3000億kWhと推測されている。24年の実績1920億kWh、全電力消費に占めるシェア4.7%から大きく増えた。

 データセンターに電力を供給するため、発電設備、送変電設備の新増設が必要になるが、その費用を負担するのは通常全消費者になる。発電用燃料の価格なども発電コストに影響を与えるが、消費者物価指数(CPI)を大きく上回るスピードの上昇(図-3)には、データセンターの電力需要が影響を与えたと考えられている。

 24年1月から今年5月まででCPIは約9%上昇しているが、家庭用電気料金は波を打ちながら同期間に20%上がった。

 生成AIの利用を支えるため、米国ではデータセンターの新設が目白押しだ。当然電力需要も大きく増えるが、需要増の予測には幅がある。


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