考えられる改善策
マンション価格の高騰は大きな社会問題だが、日本を貧しくして下げようとするのは間違いだ。所得を下げず不動産、特にマンション価格だけを下げるためには、以下の方法が考えられる。
第1は土地やマンションへの課税である。課税されれば保有するのが不利になって価格は下がる。相続税の節税策としての不動産の価値も時価との差を縮小させることによってもちろん引き下げる。
これは、マンションや土地の所有者からの批判があるだろう。土地が細分化されて多くの人が土地を持っている状況では、反対者が多くなってなおさら難しい。ただ、住むためではなく、節税策や投資対象としての購入が進んでしまっているのならば、対処すべきことではある。
土地やマンション価格の上昇分にだけ課税することも考えられる。ただし、土地を売ってもいないのに課税するのは難しい。また、売った時に高額の税金を課すなら、誰も売らなくなる。それは都市の再開発を妨げる。
新駅やインターチェンジの新設や企業誘致の成功によって、その周りのマンション所有者はその努力にかかわらず利益を得る。この利益に課税しようという声が上がらないのは不思議であるが、やはりマンション価格の上昇に課税すべきだろう。
第2に、海外投資家の投資商品として日本の不動産価値を下げることである。民泊の規制は投資商品の価値を下げる。
第3に、大都市、中でもその中心部への人口集中があることがマンション価格を押し上げている。同じ仕事でも、都市の賃金は地方よりも高く、都市の家賃はその差を埋めるように地方よりも高くなっているといったものだ。
であれば、地方への移動を促すことも対策になる。地方との住宅コスト格差の拡大は人々の自発的な地方への移住を促すかもしれない。
さらに、地価への課税、固定資産税に国税を付加して、その税金により地方の雇用を拡大する。地方の魅力は高まり、移住をより促進でき得る。
現在すでに、地方法人税という国税を地方に配分している。地方法人税を国税としての固定資産税に置き替えるという考えもある。
以上の提案は、いずれも地価への課税が重要な手段となっている。これは前述のように難しいかもしれない。そうした難しい問題を乗り越えなければ下がらないところまでマンション価格が上がってしまっているのかもしれない。
