世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2014年10月14日

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 第1:ARF、東アジアサミット、拡大アセアン国防相会議、拡大アセアン海上フォーラムは問題を討議する重要な場であること。ここで諸国は意見表明ができる。

 第2:日印豪など他の関係国は南シナ海問題に関与してきている。

 第3:中国は態度を変えなければならない。米国のアジアへのシフトに応じて、自己主張よりアセアンとの協力が必要になる。

 王毅外相は、中国はアセアンとの対話と協力を強化し、当事者の行動についての宣言の枠内で実際的協力を進め、行動規範(COC)の早期締結を推進する用意があると述べた。10月のCOCに関する討議の進展が、この約束を試す機会になるだろう、と論じています。

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 この論説は、ARFでの米中論争から、中国が態度を変え、南シナ海についての関係国の行動規範策定が今後なされる可能性があると分析したものです。楽観的すぎるようにも思いますが、10月のアセアン・中国のCOC締結交渉で中国の意図が判るでしょう。

 中国は、南シナ海での領有権問題は関係国の直接の話し合いで解決すべきで、多国間交渉の議題ではない、としてきました。その態度が基本的に変わったとは言えませんが、ASEANの諸フォーラムで南シナ海問題が取り上げられることは常態化しています。中国もかたくなに多数国間の場での討議に反対ということではすまされないでしょう。

 ファム研究員の言うように、事態が進むかどうか、見守るということでしょう。ただ、中国の「9点線」による歴史的権利主張やEEZにおける軍事活動の範囲についての一方的主張は、機会があるたびに問題視し、中国をけん制していくべきでしょう。

[特集]南シナ海をめぐる中国とベトナムの衝突

  
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