2024年6月24日(月)

WEDGE REPORT

2014年11月21日

 11月29日、台湾で統一地方選挙(「九合一」選挙、行政院直轄市長選など9種類の選挙が行われるためこう呼ばれる)が実施される。2016年に行われる総統選挙、ひいては東アジア情勢の趨勢にも大きな影響を及ぼす重要な選挙である。無論、中国はこの選挙に注目している。

 台湾では、地域による支持政党の特徴が明確で、北部は基本的に国民党の、南部は民進党の支持基盤となっている。今回の統一地方選では、馬英九政権2期目に対する民衆の審判を仰ぐことになるが、与党である国民党に逆風が吹いており、野党が票を伸ばすと予測されている。馬英九が政権を取ってから6年が経ち、支持が下がってくるのは常のことだが、馬英九個人の支持率が低迷していることに加え、中台関係に生じている摩擦が、国民党をさらに不利な状況へ追いやっている。

低支持率にあえぐ馬英九政権。11月29日の統一地方選でも苦戦が予想さている(REUTERS/AFLO)

 国民党の地盤であり要衝である台北市においても、国民党候補の連勝文の苦戦が予想されている。連戦・元副総統の長男であるため、世襲制のイメージがつきまとい、既存の政党や既得権益を嫌う層や若者から不人気である。連勝文側が制作したテレビ広告、「もしあなたが金持ちだったら、何をしますか? もしあなたの父親が金持ちだったら、何をしますか? もしあなたが連勝文だったら、何をしますか?」というメッセージは、実際に名士の息子であり、資産家である連にとっては、むしろマイナスの宣伝となった。

 対抗馬であり、世論調査でリードしているのは、無所属・新人の柯文哲である。柯は台湾大学の医師で、これまで政治の世界とは関係なく過ごしてきた人物である。彼が支持を集めている背景には、既存政党に対する民衆の不満がある。つまりは、民進党も、国民党に逆風が吹いているからといって、楽観的でいられる状況にはない。


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