2024年7月16日(火)

Wedge REPORT

2015年6月27日

 大阪を大都市として発展させるなら市の財源を、市外の人たちを呼び寄せるために使おうとなる。それを市内の人たちが許容できるかという利害対立につながる。選挙区や地盤を重視する議員の多くは反対せざるを得ない。

4000票弱で議員になれてしまう中選挙区制度 (出所:大阪市会、大阪市選挙管理委員会ウェブサイト)
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編:つまり、地方議会改革が先にない都構想は意味がないと。しかし、選挙制度改革はやりようがありますか

砂原:問題の本質は、1人1票で個人に投票する単記非移譲式にある。現在の制度からの移行を考えれば、非拘束式の比例代表制や、1人の有権者が複数の票を持つ連記制を導入すれば問題はかなり緩和するのではないか。

編:その制度改正は国全体でなすべきものではないのですか

砂原:その通り。大阪の問題は、突き詰めると、地方財政制度と地方議会の選挙制度の問題に行き着く。

 参議院も選挙制度に大きな問題を抱えている。選挙で差を生む地方の1人区に過大に政党が引きずられているし、2人区以上では地方議会と同様に民意を集約する機能が薄い。都構想が投げかけたのは、地方財政制度=東京をどうするか、選挙制度=地方議会と参議院をどうするか、という問題なのだ。大阪だけの問題とせず、国家的な観点から、地方財政制度と選挙制度の問題を議論してほしい。

編:今後、大阪はどうなるのでしょう

砂原:都構想は、制度改革を経て大阪の現状を変える具体的な動きが続くことを期待させる性格を持っていたと思う。否決されたことで、先送りされてきた具体的な提案が改めて問われる。しばらくは今までになく地方議会の決定が注目されるのではないか。

  
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◆Wedge2015年7月号より

 


 

 


 


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