「子縁」でつながる秋津地域のお父さん 

2015年12月5日

»著者プロフィール
著者
閉じる

岸 裕司 (きし・ゆうじ)

秋津コミュニティ顧問

1952年東京生まれ。広告・デザイン会社の(株)パンゲア代表取締役、習志野市立秋津小学校PTA会長時に秋津コミュニティ創設、会長を経て現在顧問兼秋津小学校コミュニティルーム運営委員会顧問。文部科学省委嘱コミュニティ・スクール推進員、学校と地域の融合教育研究会副会長、埼玉大学・日本大学非常勤講師、ほか。著書に『「地域暮らし」宣言』『学校を基地にお父さんのまちづくり』(ともに太郎次郎社エディタス)、『学校開放でまち育て』(学芸出版社)など。

 で、みんなが話し合い、代表して役員のお母さんがひとりで伺うことになりました。

 「ピンポ~ン」とドアのブザーを役員のお母さんは鳴らします。

 ドアが静かに開きました。

 やはりおばあちゃんが出てきて、後ろ手にドアを閉めて小さな声で言いました。

 「……孫は白子症で産まれたので娘は泣き臥せったままで何もしないから……」と。

 「娘婿は仕事があるし私も帰りたいけれど帰れないの……」とのこと。

 そんな様子をワイフは私に話しました。

 「でも白子は脳には異常はないし、家に閉じこもるよりも外に出ての沐浴が良いと聞いたけどね」と私。

 アメリカのポップアートの旗手だったアンディ・ウォーホルも肌は白く日光アレルギーがあり一種の白子症と言われていました。また、白子症(アルビノ)であることが芸名の由来であるレゲエミュージシャンのイエローマンも有名ですし、日本の男性タレントの粕谷幸司もアルビノですが活躍しています。

 「私たちで何かできるわけではないのだから、市役所の保健婦さん(当時は「保健婦」と呼んでいた。現在は「保健師」と呼称)に連絡し、多分乳幼児や母子保健担当の保健婦さんが相談に乗ってくれるんじゃないかなぁ」と続けて私はワイフに話しました。

 そこで、ワイフはなかまのお母さんたちと相談し、役員が保健婦さんに連絡しました。

自助・共助、そして公助

 「市の保健婦は5人しかいないので、ご連絡いただきありがとうございます。さっそくそのお母さん宅に伺ってみます」と、保健婦さんは応えたそうです。

 「でもね、5人の保健婦さんの内3人がお年寄り担当で、ふたりが母子保健担当なんだって。その内おひとりは産休なんですって。だから電話で対応いただいた保健婦さんひとりで乳幼児健診などに駆けずり回っているようなのよね」と、生協役員のお母さん。

 当時はまだまだ保健婦さんは少なく、行政の母子保健の対応が充実していなかった時代だったんです。

 訪問後に保健婦さんから役員のお母さんにお電話がありました。

関連記事

新着記事

»もっと見る