チェックリストは叱るためのものではない
このようにとても便利で効果的なチェックリストですが、子どもに対していきなり「チェックリストを作ろう」と声かけすると、おそらく半数以上の子は嫌な表情を浮かべると思います。「え~、チェック?作らなきゃダメ?」と。
どんな子かと言えば、チェックとは出来ていないことを見つけられて叱られるものだ、と思っている子ですね。チェックされるたびに叱られる体験をしてきた子です。
そういう子に対しては、チェックリストを作成して与えても残念ながら役には立ちません。できるだけリストを使わないように、見ないようにするに決まっていますから。
ですから、チェックリストを作成する前にまずチェックリストを活用することに対して子どもの信頼を得る必要があります。
「チェックリストはできたことを確認するために使うんだよ」と教えてあげるのです。
行動した後に親がチェックするのではなくて、あなたが自分で点検するために使えばいいんだよと、安心させてあげてください。何をすればいいんだっけ?と考える必要もなく、リストに書かれていることを順にやればいい、やったら印をつけていけばいい、頭を使う必要がないから楽、ということを教えてあげましょう。
褒める認めるチェックリストの関わり方
チェックリストを使って、お子さんが「できた!」「OK!」という気分の良さを体感できるように関わるのがコツです。チェックリストに印がついているのを見ては、「あ、できているね。あと、これとこれをやるだけなんだね。順調だね」と、「出来ていること」に目を向け、褒める認める言葉をかけるようにします。
リストに挙げた行動の一部ができていない場合も、まずは出来ていることを褒めた上で、「あと少しだったね、惜しかったね。何があったの?」と、本当はできるんだろうけれど何かの事情で出来なかったんだろうから、次につながるように解決策を一緒に考えようね、というスタンスで聞いてあげましょう。
叱ることが目的ではありませんから、とにかく徹底して「出来ていることに目を向ける」姿勢を貫きます。