2022年8月15日(月)

坂本幸雄の漂流ものづくり大国の治し方

2016年11月24日

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坂本幸雄 (さかもと・ゆきお)

現ウィンコンサルタント社長、元エルピーダメモリ社長

日本体育大学卒業後、日本テキサス・インスツルメンツに入社し、93年副社長。神戸製鋼所、日本ファウンドリー社長を経て、02年エルピーダメモリ社長。現在ウィンコンサルタント社長。

 また、会議の数もやたらと多く、しかも長時間に及んでいたので、真に必要な会議か精査したうえで、会議は必ず1時間以内と決めた。

 上司が残業しているから部下も残るというのは論外だ。仕事が終われば速やかに帰るよう改めた。私は11年間CEOを務めたが、秘書が私に気を遣って、私より遅く退社したことは一度もない(笑)。

 電通社員の自殺を受けて、残業時間をゼロにしようという声が高まっているが、現実的には難しい。経理が決算期に忙しくなるように、多くの仕事は繁忙期と閑散期がある。繁忙期の残業をゼロにするには、その時期だけ人を雇うなどの対応が必要だが、閑散期の度にリストラをしなければならなくなる。雇用の流動化が極端に低い日本ではどだい無理な話である。

 欧米企業でも長時間労働は存在するが、例えばグーグルではシャワー室や仮眠室があり、いつでも食堂を使えるなど、長時間労働でも働きやすい環境が整っている。

 最近はインターネットの発達により、在宅勤務も容易にできる。満員電車に乗らないだけでも精神的、肉体的に楽になるし、閑散期には週休2日にこだわらないようにするなど、働き方を見直すことも、精神的負担の緩和につながる。この事件を機に日本企業がよりよい方向に進むことを願ってやまない。

  
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◆Wedge2016年12月号より

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