千葉県外房の漁村のママチャリ部隊
陽気なインドネシア青年達と交流したら千葉県の漁村の光景を思い出した。“続地中海の旅”の一か月前の8月に自転車で千葉・茨城・福島・栃木をキャンプ旅した。外房の漁村を自転車で走っているときに中古のママチャリに乗っている中国人の若者のグループを何度も見かけた。コンビニやスーパーやランドリーショップでも多数の中国人青年と出会った。彼らも漁業関係の技能実習生(研修生)であった。
ある日の夕暮れ時に外房の御宿の近くの小さな海浜公園でテントを設営し公園のテーブルでビールを飲みながらコンビニ弁当を食べていた。近くにバーベキュー設備、水場、トイレもあり野営には最適である。そのうちに中国人男女6人がママチャリに乗ってやってきた。発砲スチロールの箱から魚介類や肉を取り出し早速バーベキューを始めた。青年4人は漁船に乗り、少女2人は水産加工をしているという。6人は同郷人で大連出身。6人は夜遅くまでおしゃべりしていたが、朝起きると6人の姿はなくバーベキューして飲み食いしていた場所はきれいに片付けられていた。
少子高齢化と若年労働力不足
外房に限らず日本ではいわゆる外国人労働者が急増している。愛知県や群馬県の自動車関連産業に従事しているブラジル人は地域でコミュニティーを形成しているのを目の当たりにした。既に日本の産業にとって技能実習生を含めて外国人労働者は重要かつ不可欠な存在になっている。その一方で日本では外国人労働力に対して長期的戦略的な取り組みが見えてこないし、少子高齢化問題に対しては保育園・託児所の整備などの対症療法のみである。
人口の少ないマルタでは多数のアラブ系の元難民・移民がサービス業、農業、漁業に従事している。中世からの要塞都市であるビクトリア(ラバト)でバスを待っていた時に雑談した地元の紳士は難民問題に話が及ぶと熱弁をふるい出した。