2024年4月19日(金)

家電口論

2017年1月17日

手洗いとは?

 手洗いと聞くと、50歳以上の男性は、洗濯板ゴシゴシを思い浮かべるかも知れない。洗濯機があるのが当たり前の当節、手洗いは、両方の手のひらで衣料をやさしく容器の底に押しつけたり、持ち上げたりを繰り返し洗う「押し洗い」、衣料の中心部を軽くつかんで、洗剤液の中で前後左右に振って洗う「振り洗い」、手のひらで握ったり離したりする動作を何度か繰り返して洗う「つかみ洗い」の3つのみ。いずれも短時間で、そんなに力を掛けるものではない。ちなみに洗濯の手洗いは、JISで規定されている。

洗剤、漂白剤のより良い使い方

 汚れを落とす洗濯。洗濯はそれに2つの方法で対応する。1つは汚れを叩き出す物理的な方法。これに当たるのが洗濯機の撹拌。そしてもう1つは汚れを化学的に落とす、洗剤。片方だけ良くても片手落ちで、汚れは落ちきらない。

 ただ、この洗剤に関して、割と多くの人が勘違いしていることがある。それが「水洗い」だ。台所の油汚れにお湯を使う人が、洗濯物は「水」がイイと言う人が実に多い。私が思うに、これは「禊ぎ」から来ているのではないかと思う。確かに禊ぎは心が引き締まる。しかし物理的な汚れ落としにプラスなところはない。言わんや、政治家のドロドロの汚れ(汚職)など落ちるわけがない。

 それはさておき、洗剤の基本は「酵素」。人間も体内の生化学反応で、この酵素を盛んに使っている。ここで質問。「酵素が一番働くのに一番イイ温度は?」。そうですね、人間の体内温度。つまり40℃前後。これがお湯洗いが洗剤を一番活性化させ、キレイに汚れを落とす理由だ。風呂の残り湯は、朝ではなく、そのまま使うのが一番というわけだ。

縦型?、それともドラム型?

洗濯機は、大きく2種類ある。縦型とドラム型。縦型は、水流に洗濯物を乗せドラムに擦りつけます。ドラム型の方は、ドラムの上部から洗濯物を下ドラムに落とす形で叩きつけるのが、それぞれの基本となる。日本に縦型が多いのは、その水が豊かだからだ。大陸に比べると川幅のない川が多いが、数も多く、流れも速い。つまり、水量は豊富なのだ。逆にドラム型は欧州で育ったタイプ。少ない水でも洗えるようにというわけだ。

 一般的には、縦型は物理的に落とす力が強いが衣類に厳しく、ドラム型は衣類にやさしいが、物理的な落ちはやや劣ると言われている。が、それは昔のこと。それぞれのタイプは研鑽を重ね、決定的な差が出るには至っていない。


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