また、さらに強力な武器として、ある資格とのダブルライセンスを狙う方もいる。その資格とは「マンション管理士」である。
日本では昭和半ば頃からマンション建設が活発になり、リーマンショック前には史上空前のマンション建設ラッシュとなった。現在もマンションの乱立状態にある中、不足しているのが「マンション管理ができる人間」である。
マンションの運営管理、住人や管理組合からの相談、その他マンションの老朽化などマンション運営に関して豊富な知識を持つ人間が、今まさにマンション管理側から必要とされているのだ。
宅建士とマンション管理士の関係性は深い。
マンション管理業界においても、住民や組合の説明時に宅建士を置くことは常であり、それほど宅建士への信頼度は厚いのである。
マンション管理士を目指す方は、はじめに宅建士を取得しマンション管理士を取得するというのが一般的なルートである。
このように新たな人生を切り拓く切り札として、40代、50代の方たちが宅建士資格に挑むケースがあると推測される。
納得のいく「人生最高値の買い物」をしたい
次に挙げられるのが、住宅購入を考えている受験層だ。
住宅購入をする年齢で一番多いのは、40歳前後だと言われている。住宅は、人生において一番の高額な買い物と言っても過言ではない。
「人生において一番高価な買い物」であるからこそ、良い物件の見分け方や買い時など様々な不安がつきまとう。
その中でも一番大きな不安となるのは、資金計画やローンの選び方なのではないだろうか。
宅建士の勉強は、契約に関わる法律関係だと思われることもあるが、実はローンの返済計画や不動産にまつわる各種税金の納税計画についても勉強する。
さらに契約に関連する用語も学ぶので、一番肝心な不動産契約時にも契約書の専門用語に圧倒されることなく、内容を把握して進めることができる。
このような特徴から、40代前半の住宅購入を考える方が、勉強程度で学ぶケースも考えられる。