定年バックパッカー海外放浪記

2018年11月25日

»著者プロフィール

ポイントを稼いで永住権を獲得しよう!

タスマニア東岸のスワンシーの展望台で地元のご婦人とインド青年。インド 青年一家は30年くらい前に豪州に移住してきたよし

 12月20日。タスマニア島西北端のスタンレーから中央部に位置する小都市ロンセストンまで自転車と荷物を積み込んで長距離バスで移動。隣席は小柄なインドのムンバイ出身の独身27歳のジェイ君。

 ジェイ君はワーキングホリデービザで来豪しタスマニア島最大の都市ホバートで三年間ITエンジニアとして働いてきた。

 ジェイ君によるとオーストラリアでは外国人への永住許可証(permanent visa)発給はポイント制となっているよし。65ポイント以上が発給条件。毎年多数の応募者があるのでポイントの高い応募者から審査される。そのため申請から発給まで数年待つことが常態化しているという。

 年齢、職業、学歴、豪州での職歴などをポイント計算する。ジェイ君のケースでは年齢27歳(21歳~32歳)⇒30P、職業(IT engineer)+学士(bachelor)⇒30P、豪州での職歴3年⇒10P、したがって合計70ポイントとなるそうだ。

 さらにもしITエンジニアの女性とインドで結婚したら5P加算されるという。ジェイ君は申請を有利にするために帰国後ムンバイで修士号(master)を取得する予定という。注)上記は2018年1月時点でのインド人のジェイ君が取得を目指している種類の許可証のケースである。ビザには色々種類があり、さらに条件も頻繁に変更される。他にも英語水準、雇用主(スポンサー)の有無などの条件もあるようなので上記はあくまでジェイ君の話に基づく事例。尚、本編第9回(11月11日掲載)では中国人の資格条件の事例を紹介した。

高度人材獲得のグローバル競争で優位に立つオーストラリア

タスマニア島北岸のデボンポートからバーニーを目指して海岸線を走る

 ジェイ君の話を聞いて中国・インドそして最近では韓国の移住者の割合がなぜ増加してきたのか背景が見えて来た。その後、ホバートで中国女子からも同様の話を聞いて確信した。

 1980年代からの豪州の移民政策は世界に門戸を開いて『若くて優秀な高級人材』を厳選して人口増加を図り経済繁栄を持続させることである。ポイント制度は1979年から導入。合理的な審査プロセスを経ることで、相対的に応募総数が多くて学位や職業スキル習得に熱心な中国人・インド人の合格者が必然的に多くなってきたのである。最近では国内の就職難から多数の韓国人学生が豪州移住を目指すようになったとも聞いた。

 日本国内の議論ではどうやって外国人労働者を選別して規制するかという議論ばかり先行している。しかし高級人材も含めてどうやって優秀な外国人に就労先、さらには移住先として日本を選択してもらうかという議論も同時並行で必要ではないだろうか。

⇒第12回に続く

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

関連記事

新着記事

»もっと見る