2024年12月4日(水)

“熱視線”ラグビーW杯2019の楽しみ方

2018年12月27日

ラグビーワールドカップ2019の見どころ

――林さんは神奈川・横浜の地域アンバサダーを務めておられますね、今大会の見どころを教えてください。

林:見どころか~……。いろいろあるけど、ラグビーの魅力ということで言わせていただきます。

 私の現役時代はルール上、メンバーチェンジができない時代でした。一度試合に出てしまえば、倒れたって起き上がり、大きな怪我でもしないかぎり80分間戦わなければいけません。その覚悟が好きでした。相手と戦う前に自分との闘いです。同じようなレベルの人間同士が戦うんだから倒れるまで戦ったほうが勝つんですよ。だから、覚悟が必要だし、試合は怖いんです。

 ワールドカップはそんな覚悟を持った世界のトップ選手たちが、まさに命を懸けて臨む場です。あの場には誰もがそうした気持ちで立っているんです。

 だから、熱いものがいっぱい詰まっている。そんな試合が面白くないわけがない。

 もちろん日本代表には活躍してほしいけど、もしも日本代表が決勝トーナメントに進めなかったとしても、そこで終わりじゃないし、面白くなくなるわけでもありません。どこの国の試合を観ても熱い思いがいっぱい詰まっているんです。

 それを体感してほしいし感動してほしいとお伝えしたいです。

(撮影:筆者)

――外国人ラグビーファンのビールの消費量が話題にもなりますが、リスペクトから生まれるファン同士の交流もラグビー文化のひとつとお聞きしています。

林:ワールドカップの開催期間は海外から40万人の人たちが訪れると言われています。試合の前後の盛り上がりもワールドカップの楽しみ方のひとつです。

 とにかくラグビーファンのビールの消費量はもの凄く多いんですよ。これは半端じゃない(笑)。でも、ラグビーには相手チームや相手チームを応援するファンを讃えてリスペクトする文化があるので、相手を傷つけたり暴れるようなファンなんていません。

 前回の2015年大会のときも南アフリカのジャージを着たファンがジャパンのファンに「おめでとう」と声を掛けてくる。

 それは激しく戦った者同士だからこそ生まれる尊敬なんです。だから、プレーは絶対にフェアじゃなければいけません。

 そんなラグビー文化に触れていただくこともワールドカップの魅力のひとつかもしれません。

――日本代表以外で注目のチームを教えてください。

林:やはり優勝候補の筆頭オールブラックスの試合でしょう。でも、現在世界の勢力図が変わりつつある中、ヨーロッパ勢が面白くなってきました。まずは日本と同じプールのアイルランド。それにウェールズやイングランドも注目のチームです。このヨーロッパ3チームは世界ランクで見るとオーストラリアや南アフリカよりも上に位置しています。

 もちろんオーストラリアや南アフリカも優勝争いに絡んできますので、そこにスコットランドやフランス、フィジーやアルゼンチンを加えて、今大会の注目チームとしておきます。


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