上手いか下手かで判断をしてはいけない
今回は、茶筅作り体験をさせていただけるということで、挑戦をしてみたのだが、とても繊細なお仕事に驚く。竹を割ることは素人では到底できないので、最後の最後、細く割られた竹を糸で編んでいくところだけさせていただいたのだが、これがなかなかうまくいかない。目がチカチカしてきて、編んでいるうちにどこを編んでいるかわからなくなってくる。ようやくできたものの、私が編んだ紐はなんだか緩やかな仕上がりに。
ものづくり体験をすると自分の性格がよくわかる。ものに人柄はそのまま現れるのだ。ものづくり体験の心得として大切なのが、上手いか下手かで判断をしてはいけないということだ。ものの仕上がり=自分らしさ。
この茶筅の紐の仕上がり具合、自分の緩やかな穏やかな性格として受け止めよう。明日から、本当のMy茶筅で目覚めの一杯をいただくのが楽しみである。
お抹茶の「意外な効用」とは……?
そうそう最後に余談だが、茶道の先生曰く、お抹茶の始まりは元々、薬であったそうだ。昔は今みたいに薬があったわけではないので、抹茶も薬の一つとして考えられていたのだ。ちなみにどのような症状によく効くとされていたのかというと、二日酔いを治すのに飲まれていたとのこと。先人の智恵に習って、二日酔いの朝は、抹茶を飲んでみてはいかがだろうか。
矢島里佳(株式会社和える 代表取締役)
1988年東京都生まれ。職人と伝統の魅力に惹かれ、19歳の頃から全国を回り始め、大学時代に日本の伝統文化・産業の情報発信の仕事を始める。「日本の伝統を次世代につなぎたい」という想いから、大学4年時である2011年3月、株式会社和えるを創業、慶應義塾大学法学部政治学科卒業。2012年3月、幼少期から職人の手仕事に触れられる環境を創出すべく、“0歳からの伝統ブランドaeru”を立ち上げ、日本全国の職人と共にオリジナル商品を生み出す。テレビ東京「ガイアの夜明け」にて特集される。日本の伝統や先人の智慧を、暮らしの中で活かしながら次世代につなぐために様々な事業を展開中。
1988年東京都生まれ。職人と伝統の魅力に惹かれ、19歳の頃から全国を回り始め、大学時代に日本の伝統文化・産業の情報発信の仕事を始める。「日本の伝統を次世代につなぎたい」という想いから、大学4年時である2011年3月、株式会社和えるを創業、慶應義塾大学法学部政治学科卒業。2012年3月、幼少期から職人の手仕事に触れられる環境を創出すべく、“0歳からの伝統ブランドaeru”を立ち上げ、日本全国の職人と共にオリジナル商品を生み出す。テレビ東京「ガイアの夜明け」にて特集される。日本の伝統や先人の智慧を、暮らしの中で活かしながら次世代につなぐために様々な事業を展開中。
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