セ・リーグの主力野手は鈴木さんの始球式での遅延行為について「他人事とは思えない」と口にし、このように述べている。
「最近、始球式でタレントの人たちがたくさん投げているでしょう。正直に言って、そこで〝ヘンな投球〟をされると迷惑ですよ。普通に投げてくれるならば何の問題もない。でもワケの分からないことをされれば、これから自分たち選手は『さあ、やるぞ』という気持ちになっている時なのに一気に冷めてしまう。切り替えが難しくなりますね。だから、出来る事ならばマウンドに上がらないでほしいです」
このままではファン離れにつながる危険性
確かに近年、日本プロ野球界での始球式にはタレントやモデル、俳優や、コメディアン、ミュージシャンらが起用されるケースが非常に増えている、同じ始球式でも格式の高い米国のメジャーリーグとは違い、NPB(日本野球機構)独自のショーアップされたイベントとして定着しているのが現状だ。その裏側ではスポンサーはもちろん、テレビ局の〝番宣〟によって始球式のキャスティングが決められているパターンも多い。
「あまりにもショーマンシップが強過ぎる始球式に関して見直さなければいけないタイミングに来ていることは確か。NPBとしても今季『3時間10分以内』の試合時間の短縮を目指しているように『時短』は最大のテーマ。確かに始球式は試合時間にカウントされないが、今回のように間延びすればそれだけ終了時間も遅れるということ。ファン離れにつながる危険性も出てくるし、看過する訳にはいかない」とNPB関係者も今回の騒動を受け、目を光らせ始めている。
今後、日本プロ野球界全体が人選面も含め始球式のイベントそのものをもう一度、再考する必要性がありそうだ。
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