WEDGE REPORT

2020年3月6日

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トランプがサンダースを応援するわけ

 さて、緒戦から勢いにのったサンダース候補だが、ここに来て大ブレーキとなってしまった。海野教授が昨日『スーパーチューズデー直前インタビュー』で指摘した通り、ヒスパニック系の多いテキサス州を落としたことは大きな痛手となっている。ウォーレン候補が撤退すれば追い風にはなるが、16年の予備選同様に、「南部では弱い=アフリカ系からの支持がない」という弱点を克服できなかったことが判明した。

 しかも、7月の民主党大会においても、ブティジェッジ候補と、クロブシャー候補、さらにはブルームバーグ候補の代議員がバイデン候補に投票する可能性が高い。そうなると、サンダース候補はますます窮地に陥る。サンダース候補はラストベルトですべて勝ち、さらに出身地のニューヨーク州での勝利が必須になった。

 大統領選挙に目を向ければ、海野教授が『なぜトランプはバイデンを引きずり降ろしたいのか?』で指摘したように、トランプに勝てる候補としてのバイデンが否が応でも盛り上がってくる。共和党のなかでも「トランプ嫌い」の支持者は多数存在するからだ。だからこそ、繰り返しにはなるが、バイデン候補の「ラストベルト」における勝ち方が非常に重要になる。

 トランプ大統領は、この結果について、わかりやすい反応をしている。ツィッターでは撤退したブルームバーグ氏を揶揄したほか、ウォーレン候補がサンダース候補を足を引っ張っていると指摘している。

 Wow! If Elizabeth Warren wasn’t in the race, Bernie Sanders would have EASILY won Massachusetts, Minnesota and Texas, not to mention various other states. (ウォーレンが出ていなければ、サンダースは、マサチューセッツ、ミネソタ、テキサスで勝利していただろう)

 So selfish for Elizabeth Warren to stay in the race. She has Zero chance of even coming close to winning, but hurts Bernie badly.(勝てる見込みもないのにウォーレンが利己的に選挙を続ければ、傷つくのはバーニーだ)

 同じように、記者たちに向かってわざわざ「選挙結果への質問はないの?」と聞いて、ウォーレン候補を批判するなど、サンダース候補の足を引っ張るウォーレン候補へのいら立ちが見て取れる。つまり、海野教授が指摘したように、くみしやすいサンダース候補を擁護する一方で、みずからを脅かす可能性があるバイデン候補が出てくることを強烈に心配しているのである。

  
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