Wedge REPORT

2020年4月20日

»著者プロフィール

重くのしかかる追加費用の負担

 「開催までにクリアすべき難問が余りにも山積みになっている。16日に幹部がIOC(国際オリンピック委員会)側と行ったテレビ会議では相変わらず玉虫色のままで目新しい結論は何も出なかった。特に追加費用負担に関する問題は重くのしかかる。約3000億円という分析も目にしたが、シビアに見積もってみれば5000億円以上に膨れ上がるのではないか。

 IOCは数百億円しか負担しないようなことをほのめかしていると聞くし、そうなるとツケはこちら側に来る。都も組織委員会も想定外のケースとして予備費を計上済みではあるが、それでも300億円弱。ケタが違い過ぎるし、到底まかない切れない。組織委員会の収入として大きなパーセンテージを占め、大会運営の面でも欠かせない原動力となる国内スポンサーの協賛金も延滞時にどうなるのか。これに関しても実はまだ不透明で未だ手を付けられない状況になっている。 

 要はコロナショックで話し合いが進まず、クライアントもそれどころではなくなっているということ。経済が立ち行かなくなって(スポンサーから)出し渋られる形になることは想像に難くない。契約条項の内容にもよるが、最悪ならスポンサー契約の破棄ということもあるかもしれない。そんなことにでもなったら目も当てられない事態に陥ってしまう」

 べら棒な額にのぼりそうな追加費用を工面できなくなるとすれば、おそらくその負担は東京都民に重くのしかかることになる。コロナ禍で多くの人が明日を生き延びることに無我夢中となっている中、仮にそのような押し付けを強行すれば猛反発を食らうだろう。政府及び都や大会組織委員会側は納得させるだけの十分な弁明などできるわけがあるまい。

 これだけ機能不全に陥っているにもかかわらず、そこまで日本がオリンピックにこだわる必要性は果たして何なのだろうか。逆に今こそ大きな決断に踏み切り、すべてのベクトルをコロナとの戦いに向けるべきではないか。国民の理解を得られなければ、東京五輪の来夏開催は難しいと思う。

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

関連記事

新着記事

»もっと見る