2024年11月24日(日)

故郷のメディアはいま

2012年6月20日

 他の在仙民放局も、フジテレビ系仙台放送(OX)『FNNとうほく・金曜ニュース一番星』、日本テレビ系宮城テレビ放送(MMT)『白い国紀行』『なぜ? 魅知国』、とブロックネット番組の実績がある。

 全国から集まるサラリーマンの奥さんたちに人気を博したのが、東北放送のラジオ生ワイド番組『きょうも大盛りラジオで元気』(1991年4月~97年3月)の「初級仙台弁講座」コーナーだ。担当したのは地元出身のパーソナリティ・藤沢智子(同社アナウンサー)。講師役の藤沢がラジオカーで街に出て転勤族の奥様たちと仙台弁を一緒に勉強する様を、そのやりとりの面白さをそのまま電波に乗せた。講座は、支店経済の街を逆手にとったコーナーだった。

「沃土の民」の闘いを記録し続ける

 司馬遼太郎は、その著書『街道をゆく』の中で、旧仙台藩の人たちを「沃土の民」だと解説している。つまり、仙台平野という肥沃な穀倉地帯で腹を養ってきた民のなかに、知恵者は育たないし傑出した人物は出ないというのである。

 だがその沃土は、東日本大震災で大きく傷ついた。そこからどう復活するのか。宮城県のメディアは、その長い闘いを記録し続けなければならない。

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