前向きに読み解く経済の裏側

2021年1月2日

»著者プロフィール
閉じる

塚崎公義 (つかさき きみよし)

経済評論家

1981年 東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関連の業務に従事。2005年 銀行を退職して久留米大学へ。現職は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は一個人として行うものであるため、肩書きは「経済評論家」とする。

需要回復まで旅館等を延命する必要

 上記のように、旅行等の需要は次第に回復してくると期待されますが、問題はそれまでの間に旅館等が倒産してしまうリスクがあることです。

 旅館等が倒産してしまえば、建物は取り壊され、備品類は二束三文で叩き売られ、ノウハウや信用や顧客リストなどは雲散霧消してしまうでしょう。これは日本経済にとって非常に大きな損失です。

 そうしたことが無いように、政府には是非とも「最も困っている人々を重点的に助ける政策」をお願いしたいと思います。大規模な景気対策も国民全員への10万円の再給付も、使う金額は大きいけれど、最も困っている人への恩恵は限定的でしょう。それよりも、旅館等への資金繰支援等をお願いしたいですね。

ウイルスの強毒化等のリスクには要注意

 上記のように、メインシナリオは楽観的ですが、もちろんリスクシナリオもあります。その最大のものはウイルスの突然変異によって感染力が強まったり強毒性が増して致死率が高まったりすることです。

 筆者は感染症に詳しくないので、そうしたリスクの可能性等はわかりませんが、本稿では「そうしたことは起きずに、今年が良い年になりますように」と祈りながら終えることとしましょう。

 本稿は以上です。なお、本稿は筆者の個人的な見解であり、筆者の属する組織等々とは関係ありません。また本稿は、厳密性よりも理解しやすさを重視しているため、細部が事実と異なる可能性があります。ご了承下さい。

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

関連記事

新着記事

»もっと見る