2022年12月10日(土)

オモロイ社長、オモロイ会社

2021年7月27日

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杉浦佳浩 (すぎうら・よしひろ)

代表世話人株式会社代表

三洋証券株式会社入社(昭和62年)。鹿児島支店にて勤務。地元中小企業、個人富裕層の開拓を実施。 日経平均最高値の2カ月前に退職。次に日本一給与が高いと噂の某電機メーカーに転職。埼玉県浦和にて、大手自動車メーカー、菓子メーカー、 部品メーカー等の主力工場を担当。 退職時は、職場全員から胴上げ。そして、某保険会社に20数年勤務後、平成26年末に退社。在社中は、営業職、マネジメント職を経験して、リテール営業推進、若手人財育成を中心に担当していた。 社外の活動も活発に行っていた。平成27年1月1日、代表世話人株式会社を設立。
同社代表取締役に就任。世話人業をスタート。

アポ電から、老舗繊維商社と連携がスタート

 

 続くシリーズテーマは、世界で年間約 500 万トン廃棄される生地を活用し、洋服として命を吹き込む提案として、「Vol.1残布シリーズ」を昨年9月に発表、クラウドファンディングを活用し、倉庫に眠るサンプル生地を用いた商品を展開しました。

 オモシロイのは、この連携先、創業125年を超える繊維商社ヤギとどうして知り合ったか? それは学生時代のファッションショーの実現、会社員時代の営業で頑張ってきた「アポ電」、飛び込み電話で連絡し関係値を作り、連携してプロダクトを世に出す、その実行力が素晴らしいと感じます。このVol.1においても多数のメディアで取り上げられその数は30以上に上ります。

 自らポップアップストアの店頭に立ちお客さんの反響を聞いていると、「若い世代、時には高校生がSNSを見て来店し、ファストファッションには興味がない、coxcoの取り組みを学校のSDGsの課題学習で取材させてほしい、ストーリーに共感してもらっていることを実感しています」と西側さんは語ります。

アパレルのみならず、アクセサリー、ファッション小物へ

 次に「ノー・ノーマルシリーズ」をテーマとして、海洋汚染や貝の感染症により年々収穫量が減少している国内のあこや真珠、なかでも変形して製品化されにくい真珠を用いて初のジュエリーを制作、また残布を用いたアパレルアイテムも展開。「Vol.2『残布』『真珠養殖被害』シリーズ」を開始して、アパレル以外にも進出する第一弾を発表しています。この真珠との出会いも、たまたまメディアで見た愛媛県宇和島の養殖の実態を知り、アポ電を実行、交通手段を確かめることなく訪問を約束、往復16時間の長旅となったそうです。

 西側さんを応援している方々に話を聞きました。実行力あふれる西側さん、その周囲で応援する方々に、応援したくなるポイント、魅力について聞きしました。

 財務、金融調達で支援しているベストインブルームの才田貴広代表は、

 「私との共有点かもしれませんが、底抜けに明るく、周りも巻き込んで明るくする力も持っている。恐らく辛いこともあるだろうけど、微塵も見せない力を感じます。一言で言うと天真爛漫でありながら、挨拶やお礼の礼儀も兼ね備えています。自然と周りに人が集まるような雰囲気を持っていて、一緒にいると元気を貰えます。

 また、一度やると決めたら、やり抜こうとする力を無意識に持っていると思います。自分のやりたいこと、夢に向かって真っすぐに走れる力を持っています。簡単なようで、なかなかできることではありません。芯はしっかりとしていて、一途で頑固な一面も併せ持つ稀有な存在だと思います。

 私と仕事『財務』関係で打合せしていて、多くの経営者の方と大きく違うなと感じるが柔軟性です。ほとんどが、初めての話なのにも関わらず、まず『自分からやってみよう』という意識を持ってます。最初から『わからんから、やっといて』とか、後は任せっきりになるという経営者も多い中で、『ここまでは、私やってみました』と明るく対応してくる姿をみると、誰でも応援したくなると思います」

 税務面で支援している長谷隆行公認会計士・税理士事務所の長谷隆行代表は「デザイナーや仕入先をはじめ、ポップアップの手伝いをしてくれるスタッフなど、サポーターが多く、周囲を巻き込む力があること。やりたい事が明確で、アポ電、訪問など、リーダーに必要な行動力があること。明るく真っ直ぐ謙虚で、誰からも好かれる人間であること」を挙げます。

 先輩経営者で、いつも相談、アドバイスをしている、KoLaboの駒崎クララ代表は「ビジネス面では、想いを繋いでいくという循環型なものに魅力を感じています。人間性では、感謝を絶対忘れないところです。彼女を見ていつも私自身そのようにできているか振り返っています」。

来年フィリピンでファッションスクールを開設
雇用創出にもつなげていく

 3つ目のプロジェクトを始動する。2015年から関わってきたフィリピンに現代の「寺子屋」を来年作りたい。

 ファッションに関する夢を描いた人たちが、平等に夢のために努力できる環境を創りのため、2年間無償で通えるファッションスクール「coxco Lab」を開校する。そこにも注力しています。当初はモデルとヘアメイク育成クラスより開始し、後々服やアクセサリーなどを製作するための技術教育も実施、coxcoのアパレル制作やジュエリー製作の手に技術を身に着けてもらった上で雇用創出、関連企業への紹介等も計画しています。ここ最近、ニュースでも取り上げられる縫製業の闇の問題、そこをクリーンにしていきたいということもテーマにしています。

左下が西側さん フィリピンにて

 最後に、西側さんに今後について語っていただきました。

 「私はファッションと周りの人に、人生を大きく変化してもらったと思います。この感謝の気持ちから、ファッションで社会を良くするための挑戦をして生きたいと思い、今の活動をはじめました。将来的に、昨年立ち上げたブランド『coxco』と、来年フィリピンで開校予定のファッションスクール『coxco Lab』を繋げて、ビジネスとNPOを連携し貧困や労働問題の観点から、様々な社会課題の解決を目指していきたいです」

 人、事業を点で捉えるのではなく、つながりを大切にそして関係性にストーリーを創出しながら、3つの事業を推し進めていく西側さんに注目していきたいと思います。

  
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