2022年9月30日(金)

Wedge OPINION

2022年6月23日

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唐鎌大輔 (からかま・だいすけ)

みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト

2004年慶應義塾大学卒業後、日本貿易振興機構(JETRO)入構。日本経済研究センター、欧州委員会経済金融総局を経て、08年10月からみずほコーポレート銀行(現・みずほ銀行)。著書に『ECB 欧州中央銀行:組織、戦略から銀行監督まで』(2017年、東洋経済新報社)など。(記事はあくまで個人的見解であり、所属組織とは無関係です)

 円安が止まらない中でも、岸田文雄政権は高い支持率を維持している。「世論」ではなく現実を直視し、次世代のために「正しい」決断をすべき時だ。「Wedge」2022年7月号に掲載されているWEDGE OPINION「止まらぬ円安 耐える国民 機運を変える3つの処方箋」では、そこに欠かせない視点を提言しております。記事内容を一部、限定公開いたします。全文は、末尾のリンク先(Wedge Online Premium)にてご購入ください。
暗雲立ち込める日本経済。そのしわ寄せは国民にいきかねない
(ITARU SUGITA/EYEEM/GETTYIMAGES)

 本稿執筆時点(6月1日)でも円安相場が収束する雰囲気が感じられない。この状況に際し、「どうやったら円安は止まると思うか」という照会が多くなっている。歴史上、円安で苦しんだことがほとんどない日本だけに「本当に止まるのか」という言いようのない不安を抱く人々が増えているのかもしれない。

 日本の為政者が本当に「円安を止めたい」と考えた場合、自ら講じることができる処方箋は3つある。今回の円安の背景は金利と需給から説明されることが多いので、処方箋もそれに沿う必要がある。前者にアプローチする処方箋としては①日本銀行の正常化プロセス着手、後者には②原子力発電所の再稼働および③訪日外国人旅行者(インバウンド)の解禁が考えられる。いずれも実施によって円安の潮流を覆せる保証はない。為替は常に「相手がある話」であり、日本の事情だけで方向感は決まらないからだ。だが、市場では「参院選前に対立論点はつくらない」という岸田文雄政権の決定力のなさを見透かし、半ば「高をくくった円売り」にいそしんでいる向きも多いように思える。とすれば、①~③を実施する価値がないとはいえない。

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