増殖するロシアン・コミュニティ
スミニャックの大手不動産会社の美人マネージャー曰く、需要に供給がまったく追いつかない超売手市場。1年以上長期賃貸契約に応じる貸し手は非常に稀。そのなかでロシアン.コミュニティは各地で増殖していると……。
インターナショナルスクールや大病院があるサヌール地区ではヤング・ファミリーや高齢者が多い。ウブドはカップルに人気だ。南部のウルワツ、ウンガサンは美しいビーチ沿いにありカップルや富裕層が中心とのことだ。
古都ウブドを闊歩するロシアン、インディアン、コリアン
11月3日。ウブドの目抜き通りモンキー・フォレスト・ストリートの王宮と市場近くの正にウブドのド真ん中のゲストハウスに移動。目抜き通りは露印韓の三大勢力で大賑わい年末アメ横状態だ。
ちなみに2017年のバリ島訪問外国人は合計約600万人。中国134万人、オーストリア106万人、インド27万人、韓国26万人、日本25万人、英国24万人、米国20万人、フランス18万人、マレーシア17万人、シンガポール12万人。
2018年は合計560万人。中国128万人、オーストラリア107万人、インド32万人、英国25万人、日本24万人。バリ島経済の80%は観光収入である。
亡命ロシア人カップル
11月5日。宿の近くの大衆食堂で隣のテーブルの30台前半と思われるカップルが深刻な表情でボソボソ話し合っていた。
ハローと声を掛けると一瞬警戒したようだが、すかさず「ヤポンスキー」と日本人だと名乗ったら大喜び。2人はモスクワ出身、1カ月前にモスクワ出発、紆余曲折を経て1週間前にバリ島に到着。ウブドで手頃なアパートを探していると。9月下旬のプーチンの部分的動員令の発令で急遽出国を決意。
女性は英語まったくダメで男性も片言レベル。しかも右耳が悪いのでゆっくり話してくださいと。とりあえず冬はバリ島で過ごし春までに戦争が終われば帰国したいと、もし終わる見込みがないようならその時に考えると訥々と話した。そして戦争が終わるまでお金がもつかどうかが最大の心配ごとだと嘆息。
戦争がなければビーチでゆっくりと村上春樹を読みたいと遠くを見るように語った。かなりのハルキストらしく平和になったら東京のハルキのライブラリに行くのが夢だ。