2024年6月25日(火)

古希バックパッカー海外放浪記

2022年12月2日

ロシアン・コミュニティ潜入

 11月6日。前日亡命ロシア人カップルから聞いたウブド郊外の『パルク・ウブド』なるロシアン・コミュニティに出かけた。ウブド中心地から北ヘ約6キロの山道を歩くこと1時間半。山あいの田園に突然モダンな建物群が出現。

パルク・ウブドの天国に一番近いスイミングプール

 広大な敷地にショッピングモール、コンドミニアム、スイミングプールがあるゴージャスな異次元空間。ショッピングモールのエントランスにはレセプションがあり四方から監視カメラが見張り、奥にガードマンが待機。まさに富裕層御用達。

 高級ブティックではモデルのようなブロンズ美人のロシアン娘2人がキャッキャいいながらドレスを選んでいた。

 中国・台湾から直接仕入れた茶壺が並ぶ中国茶専門店では淹れたての烏龍茶を飲みながらロシア人らしき男性客がパソコンで仕事をしていた。マネージャーのインドネシア女性によるとロシア人オーナーは富豪で大好きな中国茶のために趣味で店を始め現在はバリに三軒展開している。ちなみにパルク・ウブドは米国とドイツ資本が合弁で建設・運営しているよし。

20台カップルに聞く、ユーはどうしてバリに?

パルク・ウブドのワーキング・スペース。週末の昼前なのでパソコンを開いてる人はまばら

 エントランスホールの奥のコバルトブルーのきらびやかな照明の階段を登ると豪華なインテリアの空間にカフェテリアとワークスペースが広がっていた。

 ゆったりとブランチを楽しんでいるカップルに挨拶すると大歓迎で椅子を勧めてくれた。男性27歳、女性26歳ともにモスクワ出身の新婚さん。2人とも英語堪能・容姿端麗。男性はITエンジニア、女性もリモートワーク。2人ともいわゆるデジタル・ノマドなのでロシアを離れてもお金に困らない。

 この男性は友人と3人で10月中旬モスクワから列車でカザフスタンに入国した。当時は出国ラッシュも一段落して比較的にスムーズに出国できたという。カザフスタン滞在中に部分的動員が完了し、これ以上の動員はしないという声明が出た。

 教師、医療機器セールスマンの2人の友人は長くロシアを離れると収入がなくなることから、声明を信じて帰国した。一方、この男性はトルコで新婦と合流、フィリピン経由でバリ島に到着したという。

 2人によるとロシアでは出生率が下がり、自殺も多く過去何年も人口が減少傾向。人口1億4800万人といわれているが、今年は大量の出国で1000万人くらい減っていると推測する。

 2人はロシア人やオーストラリア人など外国人が多数住んでいるチヤングーのゲストハウスに1カ月部屋を借りてバリ島のアチコチを観光しながら住む場所を選定する計画。新婦の伯父がキプロスに別荘を持っており恵まれた出自のようだ。

多くの都市部のロシア人にとり戦争は他人ごと?

 2人はバリ島で越冬して来夏には帰国できることを希望する。彼女は何度も「ハズバンドが戦争に巻き込まれないことが一番大事です」と、繰り返した。他方でウクライナの高官がクリミア半島を奪還してロシアの現体制を破壊すると発言しているとウクライナのメディアのニュースについて彼女は激しく非難した。彼女はウクライナ政府の攻撃的姿勢を罵り戦争が長引いているのはウクライナに責任があるとまで発言した。

 2人によると大多数の都市部住人にとり戦争は身近な問題ではないようだ。物価もそれほど上がってないし、レストランもフツウに営業している。新婦は旦那の徴兵を心配したが、女友達の過半は気にしてないという。

 またプーチン政権が崩壊するような軍事的敗北は、ロシア国民は誰も望んでないと強調した。


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