賃貸物件は月額家賃40~80万円が中心
今年はバリ島に移住してきたロシア人が投資目的で物件を探しており対面で交渉することも多くなったよし。顧客としては多い順にロシア人、中国人、英国人、オーストラリア人という。ちなみに日本人は実績ゼロ。韓国人家族とインド人ビジネスマンが先週物件を探しに来たが彼らの希望するレベルの物件は扱っていないのでお引取り願ったという。
賃貸物件は月額家賃40~80万円の価格帯を中心に扱っており、3日前にロシア人のヤングファミリーが2カ月契約(延長条項付き)で成約。参考までに賃貸物件はバリ島では契約期間×月額家賃を一括前払いする商習慣である。かれらはドバイにも別荘を所有している富豪。
また昨日は中国本土の富豪の顧客から1~2ヘクタールの土地を探すよう依頼が来たので現在複数の地主に打診中とのこと。1アールの土地でも地主は将来の値上がりを見越して売り惜しむので成約の可能性はほとんどないようだ。
コワーク・スペースで仕事に励むロシア人のデジタル・ノマド
インドネシア政府は海外のITエンジニアなどのいわゆるデジタル・ノマドを誘致するために『デジタル・ノマド・ビザ』を創設するべく準備中である。2023年春には正式に導入される見通しだ。バリ島にはこうしたデジタル・ノマドの需要に応じてコワーク・スペースを備えたカフェ・レストランが多数ある。
筆者が面談した亡命ロシア人の半数近くはこうしたデジタル・ノマドであった。ITエンジニア、プログラマー、ウェブデザイナー、グラフィック・デザイナー、フォトグラファー、テレマーケッター、ネット広告デザイナーなど多岐にわたった。
ビーチ近くのカフェ・レストランは急増するロシア人デジタル・ノマドを受け容れるべく改装中であった。チャングーの閑静なエリアにある、その名も『トロピカル・ノマド』という地元では有名なカフェ・レストランでは、12月上旬の時点で毎日平均60人~80人の来客があるが、そのうちロシア人デジタル・ノマドは70%程度とのこと。
筆者が訪問した時も2人のロシア青年がPCでテレビ会議をしていた。またロシアン・カップルがガーデンテラスでゆったりとPCで作業していた。
ガーデンおよび1階の屋内エリアは規則上お喋りもOKであるが、客はほぼ全員PC画面に向かって黙々と作業中であった。2階は貸切のプライベート・ルーム。マネージャーによると12月中旬から1月の繁忙期は毎日平均200~250人のデジタル・ノマドが訪れると見込んでいるという。