2024年5月26日(日)

教養としての中東情勢

2023年2月7日

 1月末、イラン中部イスファハンの軍需工場がドローン攻撃を受けた。イランはイスラエルが実行したと非難する一方、被害は軽微だと主張したが、実際には損害規模は甚大だったとされる。しかも攻撃には米中央情報局(CIA)も関与していたとする見方があり、ウクライナ戦争でイランの無人機がロシア支援に使われる中、イスラエルとイランによる〝影の戦争〟が激化してきた。

(ロイター/アフロ)

イランとイスラエルの武力応酬

 イラン側の発表や米イスラエル・メディア、現場の模様を撮影したSNSの動画などによると、攻撃が行われたのは1月28日の夜で、4度にわたって大きな爆発があった。イラン当局は無人機3機による攻撃を防いだとし、工場の屋根が小規模の損傷を受けたと発表した。だが、損害はイランの発表とは違い、相当甚大だったと見られている。

 この軍需工場が核開発の施設だったのか、ミサイル製造工場だったのかなどは明らかではないが、ニューヨーク・タイムズ紙によると、イスファハンはミサイルの生産、研究、開発の主要拠点で、イスラエルに到達可能な中距離弾道ミサイル「シャハブ」の組み立て施設などがあるという。

 イスラエルのネタニヤフ首相は攻撃後、米CNNとのインタビューで、政権目標のトップに「イランによる核開発の阻止」を挙げ、軍事的な手段も辞さない考えを強調した。イスファハンへの攻撃に関しては「特定の作戦については論評しない」として否定も肯定もしなかった。だが、同紙が伝えたようにイスラエルの情報機関「モサド」の秘密作戦だった可能性が濃厚だ。


新着記事

»もっと見る