2024年12月23日(月)

「子縁」でつながる秋津地域のお父さん 

2013年7月8日

マイナスのエネルギーをプラスに変える

 実は、保護者研究部会の委員はほとんどがお母さん。で、オペレッタのために組織した実行委員会の委員にもお母さんが多かったんです。やはり、学校に関わるのはまだまだお母さんたちがメイン。

 何か新しい風を吹き込まないと、いったん生じたコンフリクトはなかなか解消されません。「禍を転じて福となす発想」というか、「マイナスムードを明るく笑い飛ばして前向きのエネルギーに変えていく発想」というか、そんな感じじゃなかったんだよね。

 そんなもやもやした研究校指定中の1992年1月に、「指定の終了後も学校を拠点にいっそう活発に生涯学習を推進しよう」とトンカチにも考えた私が提案し、秋津コミュニティの前身の「秋津地域生涯学習連絡協議会」を立ち上げてしまったんです。でも協議会の委員には保護者研究部会のお母さんもいます。そのお母さんらは、マイナスの想いを引きずったためにか指定終了後には数人以外はどんどんと離れていくのでした。

飼育小屋づくりに参加したお父さんたち

 そんなさなか、2回目に話した学校の飼育小屋づくりをお父さんたちと行っていたんです。

 当時の私は考えつづけていました。

 「委員の気持ちはマイナスかもしれないけれど、なんとかプラスに変えられないだろうか」とね。

 そして、その光明を「前向きなお父さんたちをもっと引っ張り出し、出番を学校につくることでマイナスエネルギーを明るく楽しいプラスのエネルギーに変えていけないだろうか」と考えながら実践していたんです。

お父さん引っ張り出し作戦
「あり地獄作戦」

 で、前向きなお父さんの引っ張り出しには作戦をいろいろと練りました。

 たとえばこんな作戦。

 「○○さんさぁ、一級建築士のご主人に飼育小屋の設計図を描いてもらうようにいってくれない?」と、PTAの役員仲間でご主人が建築家である連れ合いさんに頼んでご主人にいってもらいます。

 「○○くんさぁ、きみのお父さん建築家だよねぇ。家を建てられるなんてすごいねえ! だからさ、お父さんに飼育小屋の設計図を描いてもらうように誘ってくれないかなぁ」と、子どもの自尊心をくすぐりながらたらしこんでお父さんに声がけしてもらうように頼みます。


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