2024年4月19日(金)

Wedge2023年11月号特集(日本の教育が危ない)

2023年10月29日

「Wedge」2023年11月号に掲載されている「日本の教育が危ない 子どもたちに「問い」を立てる力を」記事の内容を一部、限定公開いたします。

 社会が複雑化し、時代の変化のスピードが加速度的に速まっている。こうした中、教育界や経済界からも「自ら問いを立てて考える人材」を求める傾向が強まっているように思える。言われたことをやるだけではなく、そのような人材が育っていくことは喜ばしいことである。

 だが「自ら問いを立てる」ことは、決して生易しいことではない。

 例えば、現代社会の課題の一つである「少子高齢化をどう解決していくのか」という問いを立てることは誰にでも簡単にできる。しかし、それをどう解決していくかのプロセスは、それにふさわしい知識や情報の蓄積、つまり、「溜め」が必要である。

 「溜め」のない人間がいくら問いを立てたとしても、凡庸な解答しか出てこない。

 また、現代のように社会が複雑になればなるほど、人々は、安易に答えを求めて、ワンフレーズや極端な言説に飛びつきやすい傾向が強まる。その意味で、SNSやユーチューブ全盛時代の問題として私が懸念しているのは、いわゆる「いいね!」や「映える」を求めて、自己表現が過激になっていることである。その動機には、「何でもない自分を認めてほしい」という現代人特有の自己承認欲求の強さがある。

 だが、「いいね!」や「映える」をもらって、「自分は特別な存在」だと、多くの人間が誤認するようになると、没個性的になる。もちろんここからは、自力で問いを立てるような粘り強さは出てこない。

変えられないものを知り
変えるべきことを知る

 失われた30年を経験した日本社会は今、

(続きは下記リンク先より)

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Wedge 2023年11月号より
日本の教育が危ない 子どもたちに「問い」を立てる力を
日本の教育が危ない 子どもたちに「問い」を立てる力を

明治国家の誕生以来、知識詰め込み型の画一的な教育が行われ、日本社会には〝正解主義〟が蔓延するようになった。時を経て、令和の日本は、数々の前例のない課題に直面し、従来の延長線上に「正解(アンサー)」が見出しにくく、「自らが『問い』を立て、解決する力(ソリューション)」が求められる時代になっている。一方、現代を生きる子どもたちの状況はどうか。学校教育は「質の低下」が取り沙汰され、子どもたちは外遊びよりも、塾通い、宿題に次ぐ宿題で、〝すき間〟時間がない。本当に、このままでいいのだろうか。複雑化する社会の中で日本の教育が向かうべき方向を提示する。


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