2024年6月20日(木)

はじめまして、法学

2024年6月7日

 連続テレビ小説『虎に翼』(NHK)、日曜劇場『アンチヒーロー』(TBSテレビ)など、法曹の世界に生きる人々を描いたドラマが話題を呼んでいます。法は、自然科学のような不変の法則とは異なり、「解釈」を変えることによって、あるいは「立法」することによって、時代に応じて変化を続けています。
 今回の記事では、「家を借りる」という賃貸借契約について解説しています。重要事項の告知漏れ、敷金の返金など、不動産をめぐるトラブルは様々です。“家を貸し出す側”である大家さんや不動産会社には、どのような義務が課せられているのでしょうか?
*本記事は中央大学法学部教授の遠藤研一郎氏の著書『はじめまして、法学 第2版 身近なのに知らなすぎる「これって法的にどうなの?」』(ウェッジ)の一部を抜粋したものです。
(avgust01/gettyimages)

家を借りるときに知らされるべき重要事項

 家を借りることは、賃貸借契約という契約を締結することを意味します。賃貸借契約には、たとえば、レンタカー、レンタルDVD、貸衣装、貸金庫など、さまざまな例があります。中でも、家の賃貸借は、居住空間を確保するという意味において、私たちの生活にとても重要な契約類型です。

[民法601条]
賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる。

 家を借りる際には、不動産会社が仲介に入る場合も少なくありません。不動産会社には、たとえば以下のような物件ごとの広告がたくさん掲示されていますね。借主は、自分に合う物件をそこから選んで契約をするのです。

 ちなみに、仲介などを行う不動産屋さんには、賃貸借契約を締結するまでの間に、入居予定者に対して重要事項の説明をしなければならない義務があります。宅地建物取引業法という法律に書かれています。

 具体的な重要事項としては、たとえば、当該物件の名称・所在地・室番号・床面積・種類及び構造、登記簿の記載事項、電気・水道・ガスなどの設備状況、土地の形状、アスベストと耐震についての記載、敷金・礼金・違約金などです。借主は、その説明を受けた後に、物件を借りるかどうか最終的な決定をします。

 

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