2025年4月4日(金)

勝負の分かれ目

2025年2月27日

 ボクシングのバンタム級ダブル世界戦に、キックボクシングから転向6戦目で前世界王者と対戦した那須川天心選手(帝拳)の試合も行われた24日の「Prime Video Boxing 11」(東京・有明アリーナ)。メインイベントで挑戦者を“瞬殺”し、圧倒的な強さを見せつけたのが、WBC王者で3度目の防衛を果たした中谷潤人(M・T)選手だ。

井上尚弥選手(左)と中谷潤人選手の「世紀の一戦」は実現するのか(© Lemino/SECOND CAREER・山口フィニート裕朗/アフロ)

 無敗のまま積み上げた戦績は30戦全勝(23KO)。WBA、WBO、IBFを加えた主要4団体の世界ベルトを日本のファイターが独占する「黄金のバンタム」で、次戦以降に他団体王者との統一戦を待ち望む。

 さらに、その先に見据えるのが、1階級上のスーパーバンタム級4団体統一王者の“モンスター”、井上尚弥選手(大橋)との「世紀の一戦」だ。階級が違うにもかかわらず、対戦を望む声が絶えず、その声はついに海を越えた。

 潤沢な“オイルマネー”で新たなプロボクシング興行の聖地へ名乗りを上げるサウジアラビアが興味を示していることも明らかとなり、破格なビッグマネーによる対戦へ機運が急上昇で高まる一方だ。

「ビックバン」の勝利

 まだ序盤の3回残り30秒から、中谷選手のKOショーが幕を開けた。

 近距離から繰り出した左ボディーで同級6位の挑戦者、ダビド・クエジャル選手(メキシコ)がひるむと、左右の強打をたたみかけて、最後は左ストレートで最初のダウンを奪った。立ち上がった挑戦者に対し、なおも攻勢に出る。最後は強振した左をあごに見舞ってリングへ沈めた。無敗の挑戦者に打ち合いすら許さない圧巻の勝利だった。

 衝撃的なKO劇に会場は熱狂する間も与えられず、静まり返ったような雰囲気に包まれた。衝撃的なシーンは、宇宙誕生時の大爆発になぞらえ「ビッグバン」という新たなニックネームにピッタリとはまった。


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