2025年3月13日(木)

日本の漁業 こうすれば復活できる

2025年3月13日

 卵が明太子の原料にもなるスケトウダラ(スケソウダラ)は、日本でも多く捕れる白身魚だ。焼いてもよし、煮つけにしてもよし、鍋にしてもよし。カマボコやチクワの原料にもなる。日本周辺のスケトウダラには、太平洋の沿岸域から沖合域にかけて分布する太平洋系群、日本海の北海道沿岸に分布する日本海北部系群などがある。

明太子が貴重な食材となる日がくるかもしれない(bonchan/gettyimages)

 このうち前者すなわち太平洋側の資源については現在の資源評価によると健全な水準に保たれていると考えられているが、日本海北海道沿岸側の資源状態は非常によくない。国の関連機関である水産研究・教育機構(以下「水研機構」)が2024年に行った評価によると、(親)魚の絶対量も望ましい水準を大きく割り込んでいる意味で「乱獲」とされている。

 漁獲量も92年に14万6000トンあったものが、23年現在7643トンに落ち込んでいる。95%の減少である。往時の見る影もない、と言っては言い過ぎだろうか。


新着記事

»もっと見る