2025年12月6日(土)

食の「危険」情報の真実

2025年4月22日

料理は、できたてをおいしく食べきって!

 飲食店の本音は「料理は、できたてをおいしく食べきってもらいたい」だ。本来は食べきって持ち帰りが生じない方がよいわけで、飲食店では食べ残さないための工夫が色々と施されている。

〇適量を提供する。

 食べきれる適量を注文できるように、メニューで量が分かりやすく示されることは重要だ。カレーハウスCoCo壱番屋(ココイチ)は、辛さやトッピングとともに、ライスの量を150グラム(g)から400gまで50g刻みで注文できて、価格も変えるきめ細かさだ。400g以上についても100g単位で対応している。

 こうした形で、小盛りメニューの設定やライスを大中小の器や重量を表示して食べきれる量を提供する飲食店も多い。メニューに数量や写真を載せて、食べきれる分量かどうかを考えてから注文してもらう企業もある。

〇適量を製造する。

 予約注文によって必要な量を調理し、作りすぎないようにする効果もある。恵方巻の予約注文はよく知られている。恵方巻だけでなく、あちこちで工夫が凝らされている。

 マクドナルドでは注文を受けてから調理する「メイドフォー・ユー(MFY)」を2001年から始めて、作り置きを廃止した。今では完成品商品の廃棄量が約5分の1になっているという。

 炊き立てのおいしいライス提供を目指すハンバーグレストランのびっくりドンキーでは、客の少ない時間帯や曜日には小型の炊飯器を用いて、大型炊飯器と使い分けているそうだ。これもご飯廃棄の実態の洗い出しから生まれたアイディアだ。

〇食べ残さない

 食べ残しを出さないためには、注文したものだけでなく、取り分けたものを残さないように促すことも求められる。とはいえ、食べ放題における食べ残しの削減は難しそうだ。

 しゃぶしゃぶ食べ放題・バイキングの専門店『しゃぶ葉』は、24年4月より食品ロス削減を目指した「こまめどりプロジェクト」を奨励している。

 食べきれる量をこまめに取るように促し、食後、きれいに食べきったテーブル上の写真を会計時にスタッフに見せると、次回使えるドリンクバー100円券(通常は税込 299円)を提供する。

 また、宴会では通常のランチの1.5倍の食べ物が提供され、食べ残しも4倍になる。乾杯後の30分は席についてしっかり味わい、お開き前の15分で食べきる、富山県では最高峰立山連峰の標高3015メートル(m)にかけて「3015(さんまるいちご)」運動と呼んで推進している。


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