2025年12月6日(土)

勝負の分かれ目

2025年8月8日

各チームが移転を続々と決定

 一足先に3月に開業した阪神の2軍の新本拠地「日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎」(兵庫県尼崎市、SGL)は、集客面でも好調だ。

 新球場は最大4400人を収容可能。球場と室内練習場をつなぐ通路は、選手とファンの距離が近く、メイン球場の1階にはグッズショップもオープンした。選手寮・クラブハウスなどに加えて、住民がくつろげる公園も一体的に整備した。

 日刊スポーツの記事では、3月1日のオープニングゲームではショップに大行列ができたほか、これまでの本拠地だった鳴尾浜球場とは異なり、有料の入場チケット(変動制)も大人2000円の内野指定席、臨時開放した1000円の外野席など全席が前売りで完売したという盛況ぶりだ。同紙によると、今季はホームゲーム34試合目(うちSGL開催が30試合)で観客動員が10万人にスピード到達している。

 巨人も、阪神と同じ3月に新ファーム球場「ジャイアンツタウンスタジアム」を開業した。3階まで観客席を設け、外野の芝生スペースも含めて収容人数は約2900人。試合やイベントのない日は場内コンコースと観客スタンドを一般開放し、場内のハンバーガーショップは通年営業を行っている。

ジャイアンツタウンスタジアムの場内コンコースには長嶋茂雄終身名誉監督の壁面装飾もされている(「TOKYO GIANTS TOWN」HPより)

 27年には隣接地に水族館も開業予定。タウンは「人もまちも成長する願いを込めて『GROWINGOOD!』」をコンセプトに掲げ、7月25日には「共立メンテナンス」(東京都千代田区)とパートナーシップ契約を締結したことが発表された。

 ヤクルトは埼玉県戸田市の荒川河川敷にある2軍球場を、施設の老朽化や災害リスクから27年1月に茨城県守谷市へ移転することを決めた。メイン球場は内野に3000人を収容できる。地元の地域紙によれば、メイン球場に軽食の販売店やグッズショップを設置する構想があり、市は2軍施設を通じた交流人口の増加と地域活性化に期待を寄せる。

 ロッテもさいたま市から千葉県君津市へ移転が決まった。既存球場の客席収容人数が約300人なのに対し、新球場は10倍の最大約3000人。練習日も球場を開放し、新規ファンの獲得も目指す。中日もナゴヤ球場からの移転構想が浮上している。


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