トランプは「新たな戦争をする」
トランプは記者会見で、ホワイトハウス担当記者に対してベネズエラ軍事侵攻は「アメリカファースト」であると強調した。その理由に、麻薬対策と石油権益を挙げた。
しかし、1月5日まで連邦下院議員であったマージョリ―・テイラー・グリーン氏は、2026年1月4日の米NBCニュースとのインタビューの中で、ベネズエラへの軍事攻撃は「アメリカファーストではない」と述べた。トランプとエプスタイン問題で決別する前までは、グリーンはMAGAのスーパースターと言われ、トランプに忠誠心を示してきた人物であり、トランプを熟知している人物でもある。
グリーンによれば、元来のアメリカファーストは、物価や雇用および医療保険料などの国内政策を最優先する。麻薬に関しては、彼女は米国内で最大の問題となっているフェンタニルの約70%は、ベネズエラではなく、メキシコから入ってくると指摘した。
また、グリーンは、トランプは「普通の米国人ファースト」ではなく、「政治献金者ファースト」であると非難した。ベネズエラに関しては、政治献金者とは大手米石油企業を指しているのだろう。
さらに、昨年12月29日に掲載されたニューヨーク・タイムズ(電子版)とのインタビューで、グリーンは2026年の展望について聞かれると、任期が残り3年になり、トランプは「新たな戦争をする」と答えた。トランプの影響力が低下し、レイムダック状態に陥ることを避けたいのであるとみていた。
グリーンは、権力を維持したいトランプは、これから戦争を起こす可能性が高いと予想した。年が明け、トランプは実際、ベネズエラに対し地上戦を実施した。
2016年米大統領選挙でトランプが看板政策として訴えた従来のアメリカファーストでは、今後、権力を強化できないのだ。それから10年を経て、アメリカファーストの質が根本的に変わることになった。西半球における勢力圏確保とモンロー主義は、トランプ本人の権力維持のための単なる口実に過ぎないのだ。
