「FRB議長と日銀総裁は国際決済銀行(BIS)の会議で他の欧州中銀や主要7カ国(G7)各国の中銀の総裁らとともに数カ月に1度ずつは直接顔を合わす。しょっちゅう電話会談して、政策や市場環境について意見を交換し、次の一手を事実上伝え合っている。それができなければ、日銀総裁は務まらない」(総裁OB)という。窮地のパウエルFRB議長に手を差し伸べず、忌憚のない会話はできるのだろうか。
日本経済に禍根を残す可能性
植田総裁の慎重すぎる行動、とりわけ利上げペースを上げない姿勢には、日銀内からも懸念する声が聞こえ始めている。160円近くまで円安が進んでしまった。政権に忖度せず、円安阻止のため、今月23日の政策決定会合で12月に続く連続利上げに踏み切ってもおかしくない。だが、日経新聞は17日、日銀は23日の政策決定会合で金利を据え置くと報じた。
より長期的な課題としては、株式市場にはバブル懸念がくすぶる。もしバブルが弾け、株が急落し始めたとき、インフレ懸念や円安懸念から長期金利があまり下がらなかったらどうなるのだろうか。景気は減速が目立っていくだろう。
遠くない将来、利下げしなければならないにしても、いま利上げを先送りしていると、将来、より大きな調整圧力を日本経済は受け入れなければならないだろう。
