2026年4月13日(月)

Wedge REPORT

2026年4月13日

 「環境の激変」=保育所、幼稚園等は同じ年齢のこどもが共に過ごします。小学校も都市部では学年別の編成です。ところが多くの学童保育所は異年齢のこどもの集団生活となります(一部、入所児童が多い地域では学年別に施設を割り当てている学童保育所もあります)。つまり1年生から6年生までごっちゃに過ごす環境は、それまで経験したことのない環境です。

 昭和ならば地域でガキ大将を頂点とした異年齢集団がありましたが、令和の時代は学童保育所ぐらいにしかそのような構造はありません。これはこどもにとって刺激的であり、負担に感じる要因です。実際、筆者が現場にいた時に受けた新1年生の保護者からの苦情の多くは「学童の上級生が怖いと言ってこどもが学童に行きたがらない」というものです。

 他にも、こどもが苦手と思う人物がいると行き渋りにつながります。残念ですが学童保育所に、例えばこどもを怒鳴りつけるようなひどい職員がいる時も行き渋りにつながります。

 行き渋りは早期に兆候をキャッチし、こどもが嫌だと思う原因を早期に除去、改善することが重要です。そのためには日々、こどもに学童保育所での感想を聞くことと、学童の職員の感想を受け取ることです。

 小1であってもこどもは自分が学童に行くことで親を助けることを理解しているので、なるべく嫌なことがあっても学童保育所に通おうとするものです。その気持ちと「どうしても嫌」の気持ちのバランスが崩れると行き渋りとなるのです。一度、行き渋りになってしまうとバランスを回復するのは難しく、保護者がそれでもこどもを学童保育所に行かせようとすると小学校の登校も嫌がることになりかねません。

 毎日丁寧に出来事や感想をこどもに話してもらうことが異変のキャッチとして欠かせないことです。決して「頑張って学童に行ってくれないと困っちゃうからね」などと言わないことです。

 行き渋りは学童保育所の職員数の少なさも影響していると筆者は考えています。多くの施設ではこども40~50人に対して配置している職員は5人前後です。外部との連絡や必要書類の作成に追われる職員もいるので、こどもと関われる職員はさらに減ります。これでは、こどもの異変を学童側もしっかり察知することは難しくなります。

 学童側の配置人数の少なさがこどもの異変を学童側がキャッチすることを難しくさせ、結果的にこどもを行き渋りに追い込む要素の1つになると考えらえます。国には学童保育の配置人数の根本的な見直しを求めます。

壁の壊し方はある?

 壁とはつまり、学童保育を利用するこどもと保護者に押し付けられた不都合や不具合そのものです。よって壁を解消するには利用者たる保護者自身がこどもの意見も吸い上げた上で「もっと使いやすい学童保育所にしてほしい」と改善を求めることが重要です。

 つまり、利用者たる保護者が声を上げて壁の存在を可視化し、行政や運営事業者にその解消を求めることで平坦にならしていくことが大事です。その際はぜひ、学童保育所で働いている職員たちの率直な声に耳を傾けてください。現場の苦労は現場が一番知っています。


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