第二は、広義の「継戦能力」の強化だ。重要なのは、「どれだけの期間戦闘に耐えられるのか」である。イラン戦争を引くまでもなく、攻撃用ミサイルやミサイル防衛アセットなどのハイエンドのもののみならず、弾薬や砲弾などが無くなれば戦争は継続できない。この点、在日米軍を抱える日本は、同盟国が駆け付ける時間が短いという意味で、台湾に比べれば比較的良い立場にあるが、前線で闘うのは結局、自衛隊であろう。
今回の三文書見直しの焦点の一つであるドローンを駆使した新しい戦争への対応も新時代の「継戦能力」の一部だ。「分散型司令部」導入など日本では検討されているのだろうか。
第三に、グレーゾーンへの対応だ。台湾封鎖突破のための海軍と沿岸警備隊共同の商船を護衛する訓練は大変参考になる。日本も同様のことを考える必要があろう。
米国を頼っているのか、危機感がないのか
最後に、この台湾の漢光演習の充実は、トランプの米国が頼れないという認識に促されているのだろうか。トランプのパートナー国に対する発言は、米国の信頼性を落としているが、逆に、各国の防衛努力を強化するという悪くない副作用も生んでいる。
他方、台湾に比べ、日本の努力が物心共に劣っているのはなぜか。それは、対米信頼の高さによるのか、それとも、危機意識の薄さなのか。どちらにしても、日本が安穏としていて良い理由にはならない。

