AIエージェントの能力が急速に向上しているため、AIエージェントへ正確に「伝える力」は、生成AIの時よりも一層、重要になっている。
農業指導者がまず活用を
生成AIやAIエージェントが農業にとって非常に有用な道具になりつつあるし、今後はさらに便利になるに違いない。だからこそ、正しく使うことが求められる。
ここで期待されるのは公的機関の農業指導者である。しかし、筆者が各地の普及指導員ら農業指導者に、生成AIやAIエージェントの利用について尋ねた限りでは、事務処理には使うものの、営農指導での利用はまだ限られているようだ。公務員の立場上、セキュリティなどを考慮して慎重であること自体は理解できる。だが、この状況のまま、現場の経験の浅い農家だけが手探りで生成AIやAIエージェントを営農に使えば、先に述べたような誤った使い方が、指導の目の届かないところで広がる懸念がある。
今こそ、普及指導員をはじめとする指導的立場の人たちが、まず自ら生成AIやAIエージェントに触れ、その長所と短所を正しくつかむべきだ。その上で、農家がこの新しい道具を営農でどう使っていけばよいのかを、責任をもって提案していく。普及指導員らが農家に生成AIとAIエージェントの正しい使い方を指南していくべきである。
生成AIが農業を救うのではない。作物を見る力を持った農家と、普及指導員をはじめとする地域の農業指導者が、生成AIとAIエージェントを正しく使いこなした時にはじめて、生成AIは農業を発展させ、農業経営者の力になるのである。
