世界的に若者の間で知られている漫画「DEATH NOTE」が、日本テレビ日曜ドラマシリーズで始まった(第1回・7月5日)。
主人公の夜神月(やがみ・ライト、窪田正孝)は、大学生で地元の区役所の職員を目指している。平凡に淡々と流れる人生を望んでいた。父親の総一郎(松重豊)は刑事である。母は幼い時になくなり、高校生の妹の粧裕(さゆ・藤原令子)と3人暮らしである。
「努力をしても、カネをつぎ込んでも、人生は変わらない」とつぶやく人生観の持ち主だった。
原作は2003年から2年半余りにわたって少年漫画誌に連載された。海外でも翻訳本が出ている。
この作品がいったいなぜ、世界の若者の心をとらえているのだろうか。ドラマは、原作の登場人物の性格を変え、また新たな登場人物を造形しているようである。
主人公のライトが歩む時間と出来事の数々が、若者のいまを描いていくのだろう。
若手実力派俳優、窪田正孝の演技に魅せられる
主人公役の窪田正孝は、「Nのために」(TBS)や「アルジャーノンに花束を」(同)などの最新作など、青春群像を描いたドラマのなかで抜きんでた演技をみせる若手俳優である。「デスノート」でもまた、窪田の演技に魅せられる。
ライトのバイト先の居酒屋に現れた、高校時代の同級生の不良青年が「デスノート」の最初の標的となった。バイクに乗ったその不良青年に、友人とともに路上の脇にはじき飛ばされそうになったうえに、現金30万円と引き換えを条件とし携帯電話を奪われた。
ひとり帰宅を急ぐライトの頭上を、死神のリュークが羽ばたきながら、「デスノート」を落としていく。自宅に持ち帰って、仕様書を読むと、その人物の顔を思い浮かべながら名前を書くと、40秒後に心臓麻痺によって死ぬというのである。その後、ライトは詳細にその仕様書を読むと、死因と、死亡時刻も設定できることがわかってくる。