妥協するのは恋心
彼女からの連絡はその後しばらく途絶えていた。
が、たまたま彼女の家の近くを通ることがあったので、「その後いかが?」とメールを入れてみると「今、ネットで2人の男性とやりとりをしているよ」という返事。そこで、通りがかりついでに、久々に会った。
数週ぶりに見る彼女は、相変わらず可愛い格好をして、落ち込んでいるようには思えなかった。
「ちゃんと続けているって、凄いですね」
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と私が感心して言うと、
「だって行動しないと何も始まらないし、時間がどんどん経ってしまうもん。だから、妥協もしないとね」
とさばさばとした表情で答える。
「妥協なんて、できるんですか?」驚いて質問をすると、
「50歳になればわかるよ」と彼女はしんみりと付け加えた。
条件で見極めたい
「『大恋愛の末に結婚をしたカップルは100%離婚している』って専門家が断言していたから、だったら、私も感情よりも条件で選びたい。だって、好きという感情よりもお金とかの条件で異性を選んだ方が、気持ちの面でも長持ちするっていうから。」
「なるほどねー。そしたら今の美智さんに必要な“条件”ってなんですか?」
「まずは優しいことだわね。それと、経済力も必須かな。だって尊敬のできる相手じゃないと続かないと思うから」
考えながら言った後で、
「あと、仕事は続けると思うので、『働くな!』っていう人は論外。忙しいときは家事をやってくれたり、助け合えたりする男性が理想かな。そのうえで、私の仕事を尊重してくれるならパーフェクト!」
きっぱりと言い切った。