2024年12月11日(水)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2015年12月15日

 レーガン政権の国家安全保障担当大統領補佐官であったマクファーレンとバーマン米American Foreign Policy Council副理事長が連名で11月17日付の米Wall Street Journal紙に寄稿し、中国はイランがより穏健な路線を歩むよう影響力を行使すべきであると論じています。

イランとの結びつき強化する中国

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 すなわち、中国のイランに対する関心はもっぱら経済であり、2013年初めまでにイランの原油の半分を買っており、イランとの核交渉が進む中で中国のイラン原油の買い付けは急増した。核交渉の妥結とともに、イランは欧米の会社などに石油利権の譲渡を始め、中国はイラン経済での地位が危うくなるのではないかと懸念している。

 しかし中国のイランとの結びつきの強化は、自らを世界の戦略的仲介人と考える見方を反映したものでもある。イランへの関与は、世界で野心的な役割を果たそうとする動きの一環である。

 この関与は西側にとって機会である。米国は最重要課題として、中国がイランに対しより穏健な道を歩むべく影響力を行使するよう、中国に働きかけるべきである。

 地位の向上とともに責任が増すものであり、中国は台頭に見合って、重要な国際安全保障上のジレンマの解決に貢献するため具体的行動をとるべきである。

 中国がイランでそのような行動をとるかどうかは、中国が世界での新しい役割をどう見るかの試金石である、と述べています。

出 典:Robert C. McFarlane & Ilan Berman ‘A Role for China to Rein In Iran’(Wall Street Journal, November 17, 2015)
URL:http://www.wsj.com/articles/a-role-for-china-to-rein-in-iran-1447781709

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