これまでのところ、トランプは在沖海兵隊の移転に関しては言及していないようだ。というか、恐らく彼はまだこの計画を知ってもいないだろう。安全保障や外交についての知識はまだかなり浅そうだ。ただ、米軍の増強には熱心な様子である。こんな発言をしたこともある。
「米軍は枯渇している。陸軍兵力を54万人(現在は48万人弱)に増やし、36歩兵大隊の海兵隊を構築し(現在32大隊)、2020年までに350(現在272隻。現行計画では308隻)の海軍軍艦と潜水艦を導入する」
海兵隊を4大隊増やす
海兵隊を4大隊増やすという発言が普天間飛行場の辺野古移設や在沖海兵隊の国外移転計画にどう影響するのか。
先月、来日し菅義偉とも会談した、トランプ氏の外交アドバイザーであるマイケル・フリン元米国防情報局長は、与野党の国会議員との会合で、「米国の安保政策は変わらない」と伝える一方で、「むちゃくちゃにはしないが、継続ではなく新しいものをつくりたい」と述べたという。フリン氏は、トランプ政権の国防長官にも名前が挙がっている。
トランプ政権がどんな手を打ってくるのか。沖縄だけでなく、日本全体もその動向に目を離すべきではない。
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